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申しわけなさそうに唇を噛んで頭をペコって下げた。
「、やめて、私こそなにも聞かなかったのが悪いんだし、」
「んーん。Aは悪くねぇよ、全部俺のせい。一週間っつってったこと忘れるとかありえねぇよ」
ため息を付いて顔を上げると、手をぎゅっと握り直して。
少し潤んだ瞳がぶつかった。
「……A」
「……ん」
「おれほんとに、言葉がたんねぇことがすげぇあると思うんだけど、Aんことすげぇ好きで、もうほんとにすげぇ好きなの」
頭の片隅に運転手さんに聞かれてるかもって過ったけど、それよりもうれしさの方が勝ってる。
「これからも一緒にいてくれる？」
「、もちろん」
「んふ、よかった」
智の肩の力がふっと抜けて、だらんって私に寄りかかった。
その瞬間。
"パンパカパーン パンパパパーン♪"
なぜだか結婚行進曲が流れてきて、え？運転手さんの粋な計らい！？って驚いてそちらを見ると。
「、ラジオです」
運転手さんもハッと気付いたように教えてくれた。
「んぶ、ははっ！」
「、タイミングッ！」
結婚してくださいって言われたわけじゃないけど、この空間が祝福してくれてるんじゃないかって思えて。
運転手さんも横顔が微笑んでるように見えてこっちまで嬉しくなった。
「ご乗車ありがとうございました」
「あんがと」
手をひらひらさせてタクシーを見送ると、既に時刻は8時半。
「先に風呂はいる？」
「、だめだよ、先にご飯頂かなきゃ。私たちのこと待ってくれてるよ」
「んふ、Aのそーゆーとこ好き」
「へ、」
また不意打ちの"好き"。
「優しいよね、A」
「…普通でしょ」
「それが優しいって言うの」
チェックインを済ませ部屋に通されて。
先に夕食を、と言うと、すぐにご用意しますと女将さんが優しく微笑んでくれた。
一通りの説明が終わって女将さんを見送ると、ドアがしまった瞬間に智が後ろから抱きついてきた。
「、んきゃ、」
「…やっとふたりっきり……」
「、でもすぐごはん、」
「……先にこっち食いてぇ…」
「だめっ、あとでっ」
「うー……」
うなり声を上げて、私の首筋に顔を埋める。
唇がそこに触れて、ついばむみたいにキスされて。
そのたびに体の奥がゾクッとする。
「…早くAん中、入りてぇ…」
お尻の辺りに堅いものが当たって、ぎゅうって押し付けられた。
*
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さゆ(プロフ) - こんにちは。とっても素敵なお話をありがとうございました(*´∀｀)何回読んでもぐっときます！妬いてるのも独占欲強いのもかわいい。まっすぐな智くんが素敵すぎです。また、智くんで書いてほしいなぁ。楽しみにしてます。 (2020年3月5日 12時) (
レス) id: b39ec88e32 (このIDを非表示/違反報告)
智恵里(プロフ) - うわぁーん(。´Д⊂)素敵すぎます！！幸せになってくれて良かった！！ (2019年11月18日 20時) (レス) id: 82290003ef (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - さぼてんさん» さぼてんさん、こんにちは！無事完結しました！次のお話もお付き合いいただけると嬉しいです♪ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ともさん» ともさん、こんにちは！楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)コメントありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ていくさん» ていくさん、こんにちは！お話、最後までお付き合いいただき、楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)ニノのお話読みたいと言ってくれる方がいてよかった(笑)一歩踏み出す勇気が出ました(*^_^*)いつもありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2019年9月7日 0時
