輝く3つの影【2】

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息を吐いてグッと下半身に力を入れていきんだその瞬間、分娩室に大きな産声が聴こえた。

nb「え？いつの間に…？」

声を聴いた瞬間びっくり顔でこんな発言。
なんだか翔太らしいよ(笑)
汗びっしょりの翔太の前髪を払って頭を撫でた。

「翔太ママお疲れ様です、よく頑張りましたね〜！おめでとうございます、元気な男の子ですよ」

助産師さんが赤ちゃんをタオルにくるんで抱いて翔太へと手渡した。

nb「ふは、何だこの顔…」
dt「翔太、お疲れ様。ありがとう…、」

鼻がツンとして泣きそう。翔太の腕の中にいる俺と翔太の息子。照の言った通りシワシワだった。

dt「可愛いじゃん、翔太に似て」
nb「まだどこも似てねぇよ」
dt「お母さんがこんなに綺麗なんだよ？勿論、息子だって翔太に似て綺麗でカッコよく育つよ」
nb「…るせぇよ///」

相変わらず照れ屋な俺の可愛い奥さん。
そして、日付が変わってすぐの2月16日に産まれた息子。


息子が産まれたその日、俺はそのまま翔太と一緒に病院に泊まった。

そして翌日。今日も翔太の腕の中にいる息子。そろそろ名前を決めなきゃなぁ。

nb「…れん、」
dt「ん？どうしたの、翔太」
nb「名前、“れん”はどう？」
dt「れん…、ふふ、いいね」
nb「はす、って書いてれんって読むの」
dt「素敵だよ、この子にピッタリだ」

俺と翔太の息子、改めて蓮。
これからよろしくね、とスヤスヤ翔太脳での中で寝る蓮の頭をゆっくり撫でた。

nb「あと2日くらいしたら退院だから涼太、家帰って蓮のために準備しといて」
dt「うん、分かったよ。翔太、寂しくない？」
nb「はぁ？寂しくねぇよ、さっさと行け！ほらほら行け、ちょ、んっ…」
dt「翔太は嘘ついたとき唇が尖るんだよ、また会いに来るね(笑)」

嘘つきで恥ずかしがり屋な翔太、本当は俺が帰るの寂しいくせにそんなことないなんて見栄張っちゃって。思わず、尖っていく可愛い唇に吸い付いた。



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nb



何なんだよ、あの男は…。
そう思うのもまだ残る唇の感触と熱のせい。
つうか、息子の前で何してんだよって話だよ。まだ目は開いてないとはいえ、良くないでしょ！
…でも目見えてないならやっぱ良いのかな？

なんてくだらない自問自答。
そしてマジマジと見つめる蓮の顔。笑いもしなければ泣きもしない、ただ寝てるだけ。
そりゃぁ、そうだよ、昨日生まれたんだもん。

nb「んふ、可愛いなぁ。パパみたいにイケメンになれよ〜」

そう願って可愛い息子のオデコにキスを落とした。



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