JUMPに癒し系女子がいる件。part 3

紅一点と最年長。 ページ43

宏太side


「薮ちゃん、誕生日おめでとう！」









今日は昼からJUMP全員での仕事があるから、今年は来ないと思ってたのに。









朝の9時過ぎに鳴ったインターホン。









ドアの前に立っていたのはAだった。









宏「無理して来なくていいのに……後でどうせ会うだろ？(笑)」









俺が玄関のドアを大きく開けて、Aを中に入れながら言うと、コイツはニッコリ笑って、









「だってメンバーの誕生日はちゃんとお祝いしないとね？」









そう言って、はい、と渡された紙袋の中には、









綺麗に包装された箱。









「ほら、早くリビング行って開けよ！」









俺よりずっと身長の小さいAに背中を押されて、短い廊下を進む。









はい、とソファに座らされて、Aは俺の隣に座った。









「開けてみて、」









と急かすAに苦笑しながら、俺は包装紙を破った。









宏「A………これって、」









思わず隣にいるAを見た。









ふふ、と相変わらず笑うAがくれたのは、









俺がずっと欲しいと思ってた腕時計。









これ結構高いのに……









「早いねぇ、もう27歳だって、薮ちゃん」









どこか遠くを見つめながらしみじみと言うA。









宏「いいよな、お前はまだ若くて(笑)」









「何言ってるの、薮ちゃんもまだまだ若いよ(笑)」









ははは、と笑うAを見ながら、








ずっとこのままでいられたら。









そう思った。

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