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思わぬタイミングでのカズにぃの登場に
何故か焦っている私。
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「お・・、大野先輩・・退いて下さｯ・・」
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グイグイと先輩の肩を押すけれど、
全く動かない。
むしろこちらへ近づいてくる。
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智「・・あれ、さっきと全然反応が違うけど？」
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フっと笑い、意地悪な大野先輩が
チラっと目をカズにぃの方へ向ける。
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「なっ・・・」
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自然とムキになっている私の腕を
グっと掴んで
大野先輩は小さく囁いた。
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智「もう行っちゃうなら・・・、
Aちゃんの唇貰っとこうかな？(笑)」
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カズにぃには聞こえない声で
私の耳元にスッと伝わり
肩が一瞬ビクリと跳ねた。
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もう一度掴まれた私の手は
ドッドッ、と脈を打っている。
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カズにぃが・・居るのに。
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きっと、
こっち見てるから。
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どうしよう。
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「・・だ、ダメｯ・・です」
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口は自然とそう動く。
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だけど、
カズにぃが見てるからって
こんなに焦らなくたっていいじゃない。
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なんなの？・・私。
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智「ふふ(笑)・・そう言われると、逆に・・って人間の本能だよね。」
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楽しそうに笑った大野先輩の顔が
じわりじわりと近寄って
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あと、ほんの少し、唇が触れるギリギリで―･･････
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「・・ちょｯ・・やっ・・ｯ・・。」
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作成日時：2012年4月7日 12時
