【荒北靖友】キミが教えてくれた愛

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部屋の前についてインターホンを鳴らすと、中に入れられてすぐに抱きしめられた。


ふわっと彼独特の甘い香りがする。




｢彼女と別れた？｣



｢別れてないよ｣



｢なーんだ｣



｢別れて欲しい？｣



｢別にそうゆう意味じゃない｣




彼女とは遠距離だから なかなか会えない。


寂しいときだけ私は呼ばれる。




｢ねえ、癒してよ｣




その甘い言葉に誘われて始まる時間。



彼のキスは優しい。


私自身を求めるようなキスはしない。


キスも 身体に触れる手も


どこか遠慮するみたいに優しい。


もっと強引に求められたくて彼を誘う。




｢なに？Aも寂しかったの？｣




そう言ってさっきより 少しだけ優しさを捨てる彼。



彼女にはどんなキスをするの？


もっと本能のままに求めるのかな。



そんな余計なことを考えながら


白いシーツに身を沈める。





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