【荒北靖友】キミが教えてくれた愛

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目的のお店に着くと、やっぱり今流行ってるだけあって行列ができていた。




｢やっぱ行列だしやめとく？｣



｢俺は大丈夫だケド、Aチャン待つの苦手なら違うとこ探すヨ｣



｢ううん、靖友くん待つの苦手かなって思ったから。笑｣



｢ンダヨ。笑 じゃあ並ぼうぜェ｣




見た目はこんな感じだけど、根は優しいと思う。


初めて会った時はあんなに怖いと思ったのにね。笑


店内は満席だったから近くの公園に行くことにした。




｢苦しそうな顔しなくなったんじゃナァイ？｣




ベンチに座って飲み始めると、優しい顔を向けて私に言ってきた。




｢私、そんな苦しそうな顔してた？｣



｢うん、寝てる時も苦しそうな顔だったヨ｣



｢…え？寝顔見たの！？いつ！？｣



｢初めて会ったとき。あんなとこで寝てるからジャーン｣




さっきまでの優しい顔はどこかに消えて、


今は意地悪な顔で笑ってるから 少しドキッとした。



今思えば、バイトと紗南との予定以外で彼からの誘いを断るのは初めてだった。


彼以外の男の子を初めて優先した。


それに、靖友くんといる私はたくさん笑ってる気がする。


今日一日でどれぐらい笑っただろう。


恥ずかしいから言葉には出さないけど、心の中で靖友くんに感謝した。





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