【荒北靖友】キミが教えてくれた愛

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お昼休みが終わって、紗南と金城くんはそれぞれ授業を受けに行った。




｢私レポートするから図書館行くけど靖友くんはどうする？｣



｢んー…じゃあ俺も行こうかな｣




適当な席に座り、どちらも言葉を発することなくレポートを進めていると、また私の携帯が鳴る。


さっき届いた彼からのメッセージに返信しないでいたら追って連絡がきた。




｢Aチャン？｣




メッセージ画面を見てぼーっとしていたら、靖友くんに呼ばれて顔を上げる。




｢…ん？どうしたの？｣



｢いや…さっきから携帯見てぼーっとしてっから｣



｢あぁ…ごめん、｣




靖友くんに見つめられると、心の中まで見透かされそうな気がして 目を逸らしてしまった。




｢あのさァ、｣



｢ん？｣



｢なんでそんな苦しそうな顔すんの？｣



｢…え？｣




私、苦しそうな顔してたかな…



靖友くんを見ると、あの鋭くて なんでも見透かしそうな瞳で私を見ていた。


でもなぜか私は、さっきは逸らしたその目を逸らすことができなかった。





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