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ピリリリリ…



無機質な電子音が響き渡る



電話だった



JK「…ヌナ、大丈夫ですか?」



『大丈夫だよ、待たせてごめんね、今行くね』



ジョングク君を待たせていた事に気付いて



急いで靴を脱いで準備する



今まではヒールだったけど



面倒だからスニーカーで行く



トートバックとミニバックを抱えて



外に出る



やけに冷たい北風が



1人を一層引き立てる









どれだけ無意識で歩いていたんだろう



顔を上げると周りはすっかり暗くなっていて



自分でも知らない場所に迷い込んだ



道は、一本しかなくて



引き返そうとしたけど



暗闇が押し寄せてくるようで



1人の私にはとても無理



仕方なく、前に前に進んだ



すると見えてきた1軒のお店



古い洋館を思わせるような



不思議な雰囲気



『Magic…Shop?』



看板だけははっきり見えた



携帯を取り出してみたけど



ロック画面を見て驚いた



『…っ圏外って、え?』



さっきまで家から駅に向かってたのに



もう1度周りを見渡すけど



そこは知っている街並みじゃなかった



ジョングク君に電話したいのに



…あのお店なら



電話、貸してもらえるかな



…進むしかない



そう思って



「Magic Shop」に向かった









この時の私は知らなかった









この店との出会いが









私の運命を変えるとも知らずに

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作者名:りんごリラックス | 作成日時:2018年9月7日 0時

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