6話 ページ43
智君は起き上がると、ベッドの上にあぐらをかき、無造作に襟足をさわりながら言った。
｢･･････医者に見て貰ったわけじゃないよね？｣
｢うん。でも･････｣
智君は珍しく早口で言った。
｢んじゃ、わかんないじゃん｣
｢え･･････｣
｢わかんないよね？ だって変身すんだよ？ それだけでもわけわかんないんだから、どうなるかなんて誰にも予想つけられねぇし｣
私は言葉につまった。
智君の言葉に耳を傾ける。
何か、私の思いも寄らなかったことを言ってくれる気がして、気持ちが逸った。
重い扉が開きかける。
｢もしかしたら明日には卵産んでっかも｣
｢た、卵!?｣
突拍子もなさ過ぎた。
智君はクスッと笑って続けた。
｢おいらがね｣
ええっ!?
｢智君が!? 私じゃなくて？｣
｢そんくらい、これはわけわかんないってこと。･･････だからデキるかもしんないでしょ？ 人間のルールじゃなくて、Aのルールで｣
｢私のルール･･････｣
智君が卵を産むことは絶対にないけれど、今の状況からすると、今後私に何が起こっても不思議ではないというのはわかる気がして、私は自分のお腹を見下ろした。
｢じゃあ、やっぱりいるね･････｣
避妊具。
すると智君は私のお腹に指で大きな丸を描いた。
くすぐったい。
｢もうデキてっかもよ｣
智君の言葉に私は目を見張った。
｢それはないよ。だって智君はちゃんとしてくれてるもん｣
私が威張ってそう言うと、智君は肩を落として苦笑した。
｢完全じゃねぇよ？｣
｢ん、まぁ･････それは｣
私たちは、同じ思い当たる節に、目を合わせると照れ臭く笑いあった。
智君は言う。
｢もうデキてっかもって思ったのは、失敗してるとかじゃなくてぇ、･･････時々考えてたんだけど、もしかしたら普通のやり方でデキんじゃねぇのかもって。･･････例えばぁ、ちゅーとかで｣
｢えーっ！ そしたらもういっぱい赤ちゃんできてるよ!?｣
｢おいら子だくさん｣
自慢げな智君。
想像したらつい笑ってしまった。
でも、同時にキュンとして、目頭が熱くなった。
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ao(プロフ) - keiさん» kei様こんにちはー。嬉しいことを言ってくれますね〜。私の書いたお話がいいだなんて、幸せをありがとうございます。萌えちゃう。頑張りたいって思っちゃいましたよ〜。ありがとうございます！ (2019年10月8日 14時) (
レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» keiちゃんこんにちはー。今回の萌はセクシーランジェリーに囲まれた智君の図です(笑)。癒やされた〜。五人全員ホストにさせるのもありだね!?･･･囲まれてみたい･･･。多分私も召される。いや絶対。 (2019年10月8日 14時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - こんにちは。更新ありがとうございます。aoさんの書いたシェアハウス、読みたいです。5人と一緒のシェアハウスなんて最高！しかもそれがaoさんの書いた作品なら楽しみでしかないです。aoさんの作品、全部大好きなので…気長に待ってますので、よろしくお願いします。 (2019年10月8日 13時) (レス) id: a6dd3c2537 (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - aoちゃんおはよう〜＾＾元カノのことも心配しちゃう主人公ちゃん優しいねぇ。でも心配にもなっちゃうよね。ってか女性下着にまみれてる智君想像したら笑っちゃったわ♪嵐さんがホストやったら召されちゃうわ♪智君やにのちゃんに甘やかされたーい♪ (2019年10月8日 9時) (レス) id: 6904188dc6 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ちゅん様こんにちは。癒すことが出来てとても嬉しいです。大満足。今日の更新は萌えと不穏な空気で複雑かもしれませんが、最後までお付き合いのほどよろしくお願いいたします〜。ありがとうございました！ (2019年10月8日 8時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年9月30日 8時
