12話 ページ26
｢A、来いって｣
嫌です。
行きません。
･･････行ったら智君に爪立てちゃうかもよ。
パンパンって、おいでの意味で自分の膝を叩いてる智君。
行かないってば。
智君は苦笑すると、椅子から降りて床に胡座をかいて座った。
私が行かないものだから自分から近づいてきた智君。
にこっと笑って私に手を伸ばしてきた。
｢A、おいで｣
ドッキーン！
そ、そんな甘い声で誘っても絶対行きませんからね？
｢すげぇ警戒してんね？｣
笑って言った智君だったけど、ふいに表情を曇らせた。
智君？
智君は綺麗な瞳を憂いで陰らせて自嘲気味に微笑んだ。
｢なんか･････悲しくなってきた｣
ええっ!?
｢ここ、胸、いてぇ･････｣
俯いちゃった！
哀愁たっぷりの下がった肩を見るなり、私は胸がキューンとなって、大慌てで智君の膝に飛び乗って、胸に手を伸ばした。
｢ニャーン｣
どうしてそんな悲しそうにするの？
大丈夫？ 元気だして？
心配になって覗き込んだら、智君はゆっくり顔を上げた。
まだちょっと元気ないけど、苦笑してるのを見て少しほっとした。
智君はしみじみと言った。
｢･･････すげぇわ。A｣
私が凄い？
どこが？
･･････妖怪なのに一丁前に嫉妬するし、ご主人様を拒否したりするから？
｢背中向けられただけで、なんか･････すげぇショックだったし。こんなの初めて｣
･･････そうなの？
｢Aだと、思っちゃうし、言っちゃう｣
それは･････。
｢ごめんね？｣
謝らないで。
｢ニャーン･･････｣
私は、智君が力無く置いた膝の上の手をそっと舐めた。
あぁ、今喋りたい。そして伝えたい。
･････すごく嬉しいって。
普段、優しい智君は自分の感情はあんまり表にださなくて、いつも人の感情を優先させちゃう。
その智君が素直に気持ちを表現出来て、それが私にだけ出来ることだって言うなら･･････智君はそんな自分が嫌なのかもしれないけれど、私は大歓迎だ。
幸せ過ぎる。
智君、もっともっと、言いたいこと言って、我が儘になっていいんだよ？ 私相手だから、何も我慢する必要ないんだよ？
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ao(プロフ) - keiさん» kei様こんにちはー。嬉しいことを言ってくれますね〜。私の書いたお話がいいだなんて、幸せをありがとうございます。萌えちゃう。頑張りたいって思っちゃいましたよ〜。ありがとうございます！ (2019年10月8日 14時) (
レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» keiちゃんこんにちはー。今回の萌はセクシーランジェリーに囲まれた智君の図です(笑)。癒やされた〜。五人全員ホストにさせるのもありだね!?･･･囲まれてみたい･･･。多分私も召される。いや絶対。 (2019年10月8日 14時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - こんにちは。更新ありがとうございます。aoさんの書いたシェアハウス、読みたいです。5人と一緒のシェアハウスなんて最高！しかもそれがaoさんの書いた作品なら楽しみでしかないです。aoさんの作品、全部大好きなので…気長に待ってますので、よろしくお願いします。 (2019年10月8日 13時) (レス) id: a6dd3c2537 (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - aoちゃんおはよう〜＾＾元カノのことも心配しちゃう主人公ちゃん優しいねぇ。でも心配にもなっちゃうよね。ってか女性下着にまみれてる智君想像したら笑っちゃったわ♪嵐さんがホストやったら召されちゃうわ♪智君やにのちゃんに甘やかされたーい♪ (2019年10月8日 9時) (レス) id: 6904188dc6 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ちゅん様こんにちは。癒すことが出来てとても嬉しいです。大満足。今日の更新は萌えと不穏な空気で複雑かもしれませんが、最後までお付き合いのほどよろしくお願いいたします〜。ありがとうございました！ (2019年10月8日 8時) (レス) id: 0d583270dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2019年9月30日 8時
