5話 ページ5
｢何回か連絡したんだけど忙しかった？ごめんな？｣
全然気がつかなかった。
｢翔君･･････お店が･････｣
言った瞬間、ぽろりと涙がこぼれた。声が震える。
電話の向こうで息をのむ翔君。
｢もう知っちゃったのか｣
｢今、お店の前にいて、貼紙が･･････｣
｢･･････Aちゃん。じゃあそこいて？迎えに行くから。ちょっと話しよう｣
その言葉で我に返った。
仕事中の忙しい翔君。私のノスタルジーに付き合わせるなんてそんな面倒なことさせられない。
慌てて涙を拭いて口角を上げた。
｢フフフ、ごめんごめん翔君！いきなり知ってびっくりしただけだから。今からね、買い物に行くの。急いでるから、じゃあこれでね。またね｣
電話を切ろうとした時、歩道の向こうで横付けされた黒いセダンの車。
パワーウインドウが滑らかに降りて、ヘッドセットをつけた翔君が現れた。
｢乗って！ 店まで連れて行ってあげるから｣
｢･････早すぎだよ翔君｣
止まってたはずの涙がまたぽろりとこぼれた。
買い物は特に急いでいないことを告げたら、翔君は私を自分の会社に連れて帰った。
翔君の会社の応接室に入れてもらって暫く、事務員の人が出してくれた暖かいお茶を飲んでほっこりしていたら、翔君が戻ってきた。
｢ごめん、ごめん！つれて来といて、放っておいてごめん。今大口の仕事があってさ、ちょっとバタついてて｣
｢ううん。むしろごめんね。お邪魔だったらまた今度でも全然････｣
｢いや、大丈夫。30分時間作ってきたから｣
そう言って、私の前の席に座った翔君は開いた膝の上に肘を置いて、前に身を乗り出した。
｢あそこの物件はもううちの持ち物じゃなかったけど、横のつながりで情況は把握してた。今日の朝に貸店舗になるって聞いて連絡しなきゃって思ってたんだけど、遅れてごめんね？｣
私は首を横に振った。
｢翔君忙しいもの。それに私に報告する義務なんてないし。教えようとしてくれてありがとう･････｣
｢Aちゃん･････｣
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ao(プロフ) - 765proharukavaiさん» 765proharukavai様はじめまして。コメントありがとうございます。ラブラブ具合はいかがでしょうか。お楽しみ頂けてたら嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします！ (2018年9月6日 8時) (
レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - あいさん» あい様ありがとうございます！ぎこちなさが残る二人、うれしはずかしで、いい時期ですよね。慣れるとかなく、このままの二人でお送りできればなぁと思います。よろしくお願いいたします！ (2018年9月6日 8時) (レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - はるさん» はる様こんにちはー。ラブラブな二人、お楽しみいただけてますか？これからもよろしくお願いいたします！ (2018年9月6日 8時) (レス) id: e96312c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
765proharukavai(プロフ) - 初めてコメントをさせて頂いています。いつも楽しみにして読ませて頂いております。純粋でほのぼのとしたふたりの雰囲気が、なんだかほっこりとしてとっても和みます！これからのラブラブ具合が楽しみです!!次の更新を楽しみに待ってまーす。 (2018年9月5日 16時) (レス) id: 42941b0f76 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - お話も現実も台風一過で幸せ気分です。まだぎこちなさが残る微妙な距離感の二人が可愛らしいですねー☆ (2018年9月5日 12時) (レス) id: cdabb1149e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお
| 作成日時：2018年8月28日 15時
