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俺は訓練室で１人、正座をしていた。
何をしているかといえば、ただ座っているだけ。別に他意はない。
それにしても、あのＦＢ７７７とかいう人は色々な意味で変わっている。
あのテンションの高さとあの表情筋の緩さは、軍兵として異様だよ。
ひょこりと現れた青の髪が揺れ、俺を見つけた。
「あれ、えっと、っ…ｗｗ ごめんなさｗｗｗ」
「……シィナノルトです」
「そ、そうそう！ シィナノルトさんｗｗ」
照れた様な顔で言いながら、ＦＢはサングラスをかけ直し、俺を見る。
「あの…なんか、機嫌悪くしちゃったみたいで」
「……はぁ」
「えっと…その。なんか…俺失礼しちゃったみたいっていうか…」
「……自分に悪いところがあった、って思ってもないのに謝ってるんですか？」
「…だって…、せっかく同じ隊になるんだったら、仲良くしたいなって思って…ですね」
しどろもどろ、という様子の目立つＦＢに白けた目線を向けて、俺は盛大に溜息を吐いた。
「…軍兵になって、何年？」
「えと…、今年で…１０年ちょっと？ かな？」
「もうちょっと落ち着きがほしいですよね」
「す、すみませんｗｗ …唐突なんですけど…俺、戦争終わったら作曲家になりたいんですよね」
「……作曲家？」
本当に唐突なＦＢの夢。俺は訝しげに眉を寄せる。
照れた表情でＦＢは頭を掻き、「そうなんです」と言葉を紡ぐ。
「音楽って、人を笑顔にしてくれる気がして。それで、歌を歌うのも楽しくて。…それで、戦争が終われば、そうやってしてみたいなって思ってるんです」
「…ふぅん…」
(あんな理由で呼ばれたっていうのに、眩しい理由だ)
俺は小さく目を伏せた。ＦＢは気にせず話し続ける。
「前の所にいた時は結構言われたんですけどｗ なんか、無意識に口ずさんでるみたいでｗｗ」
とんだはた迷惑ですね、と返せば、ＦＢは苦笑した。
やっぱりおかしいよ、この人。
そう思いながら足を崩して、俺は練習用の銃をとる。
「あ、射撃訓練するんですか」
「…まぁ」
「俺もしていいんですかね」
「…いいんじゃないですか、別に…。…今日からｍｓｓｐなんでしょう」
小さく呟く。そんな俺にＦＢは、ぱあっ、とあからさまに表情を明るくして見せる。
「はい！ よろしくお願いします！」
敬礼をしながら言うＦＢの笑顔から視線を逸らしつつ、俺は銃をとるよう促す。
「見せてくださいよ、遠距離兵の腕前ってヤツを」
軽い、挑発のつもりだった。
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長閑(プロフ) - 麒麟さん» 書いてる話が男主なんでどうしてもそういうふうに傾いてっちゃうんですよね、なんででしょう（すっとぼけ←） 読んでくださってありがとうございました！ (2015年6月28日 19時) (
レス) id: 83e5a293f5 (このIDを非表示/違反報告)
麒麟 - 面白いです！これはﾎﾓｫ・・・「(^o ^)」な展開ですかね・・・！ (2015年6月28日 18時) (レス) id: a165517e8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長閑 | 作成日時：2015年2月28日 3時
