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ページ18

「せんせぇぇええ」
「FBうるせぇ。黙れ」
「酷い!ww きっくんがなんか、あれやコレア…」
「コレア?」
「これやww これやだよナノww」
 いや、だよって言われても。
 噛んでてわからないです。
「で? きっくんが何って?」
「あとで来てって…www はははwww」
「切手?」
「来てってwww なんかwww」
「……忙しいですね」
 苦笑を返し、俺は立ち上がる。
「特に異常はないでしょう、あろまさん?」
「ん。あぁ、特にないな。じゃ、気ぃつけて」
 ひらひらと背を向けたあろまさんが手を振る。
 相変わらずだなと思いながら、俺はふぶさんと並んで歩いて行く。
「…何言われるんだろうね、ナノ…」
「……そんな無謀な事は言われないと思いますが……」
「そういえば、ナノは敬語崩してくれないの?」
「俺は…これがデフォルトなので…」
「んー、そっか」
 ほんの少しだけ残念そうな顔をしながら、ふぶさんは笑った。
 本当にこの人は素直に感情が出る人だ。表情を見ればすぐに分かる。
 ようやくついたきっくんの執務室の扉をノックし、入室した。
「きっくん、呼びました?」
「あ、きたきたー! 呼んだよ呼んだ! あのね、実は…」
 きっくんはひらりと1枚の紙を見せて、俺に言う。
「シィナノルトにね、暫くFBの教育係をお願いしようと思って」
「……え」
 どういうことですか、と俺は硬直した。
「そ、そんな大事な役、俺じゃなくてえおさんの方が…!」
「それがさ…えおえおに隊長として働けって命令が来てさ。まぁ隊長なんだけど。俺のサポートに回ってもらう事になったんだよ」
「え、そんなぁ…」
「ナノ…俺の教育係…いや?」
「え? あ、あの、そういうことじゃなくてですね」
 俺は慌てて首を振った。
「じゃあ?」
 ふぶさんが申し訳無さそうな顔で俺を見る。
 それにやや言葉を口の中で転がし、頭を掻いた。
「…えっと…俺にはちゃんと教えられる様な事はないですから…。だから無責任に引き受けは…」
「シィナノルト」
 俺がそう言えば、きっくんが俺をやんわりと笑みを浮かべながら呼ぶ。
「別に気張る必要はないから。ね。だからやってみてよ。どうしてもだめなら、また考えるから」
「……わかり、ました」
 きっくんの言葉に、俺はゆっくりと頷いた。

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長閑(プロフ) - 麒麟さん» 書いてる話が男主なんでどうしてもそういうふうに傾いてっちゃうんですよね、なんででしょう(すっとぼけ←) 読んでくださってありがとうございました! (2015年6月28日 19時) (レス) id: 83e5a293f5 (このIDを非表示/違反報告)
麒麟 - 面白いです!これはホモォ・・・「(^o ^)」な展開ですかね・・・! (2015年6月28日 18時) (レス) id: a165517e8f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:長閑 | 作成日時:2015年2月28日 3時

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