いとおしいね、

姉はきっと魔法使い ページ32

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一日の練習が終わってからすぐに寮に戻って着替えを済ませ、予め用意していた荷物の詰まっているリュックを背負う。


部屋を出る前に一度スマホを確認すると、姉から｢仕事終わったから、今から向かうね〜！｣とメッセージがきていた。

｢了解〜｣とスタンプを添えて返信し、少しだけ早足で集合場所の駅へと向かう。今日をずっと楽しみにしていた。



俺も姉も、今日はお互いに練習や仕事があったが、明日は丁度休みで久しぶりに休日が被ったから、姉が｢家に泊まりに来る？｣と言ってくれたのだ。勿論、｢行く｣と即答した。


姉が仕事終わりに真っ直ぐ車で迎えに来てくれるということで、大人しく駅前で待っていると、目の前に一台の車が停る。

それから窓が開いて、運転席に座る姉が俺に手を振ってくれる。手を振り返しながら車に近づき、背負っていたリュックを後ろの席に置かせてもらって、俺は助手席に乗った。



｢迎え、ありがとね。｣

｢ううん。むしろ、練習終わってすぐに駅まで歩かせちゃってごめんね…！練習、お疲れさま。｣

｢うん、Aも仕事おつかれさま。｣

｢ウッ…仕事終わり…可愛い弟からの"お疲れ"……染みる…ッ！｣



｢ありがとう……｣と姉に拝まれるから、とりあえず｢こちらこそ｣と拝み返しておいた。









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