いとおしいね、

可愛い弟がいます ページ2

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仕事を終えて家に帰り、やらなきゃいけないことをやる前にとりあえずソファに座る。一日の疲れがどっと押し寄せてきて、思わず溜息が零れた。

この後に家事をやらなきゃいけないと思うとさらに気が重い。


ぼうっとしていると、鞄の中でスマホが着信音を鳴らす。少し遅い時間だが、誰だろうか。そう思いながらスマホを手に取ると、画面には"太志"と名前が表示されていた。姿勢を正し、すぐに電話に出る。

向こう側から可愛い弟の声が聞こえて、思わず顔がにやけてしまった。



｢もしもし、今大丈夫？｣

｢大丈夫だよ。今家にいる〜。｣



久しぶりに弟の声を聞いた。連絡はこまめにとっているがメッセージばかりだし、顔を合わせることも最近できていなかった。

｢ちょっと話したい｣なんて言われたら、全力で頷くに決まってるよね。



｢この間さ、インタビュー受けたんだけど、｣

｢うんうん。｣

｢なんか、ファンの人からの質問で"兄弟いますか？"って聞かれて、｣

｢うん。｣

｢ちょっとAの話したんだよね。｣



その言葉にフリーズする。

弟が…インタビューで……私の話を………？？


電話の向こうで、｢姉がいるってことと、何個上で何してるかって話くらいなんだけどさ。勝手に話しちゃったから一応言っておこうと思って…｣と、申し訳なさそうに言う太志。

律儀に報告してくれたわけだ。いい子すぎて姉は感極まって泣きそうです。









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