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私は県外への大学進学とともに一人暮らしを始めた。

そこは地元とは比べ物にならないくらい田舎で何も無く、スーパーや薬局、コンビニと生活に必要最低限なものしかない場所だった。


私はここが嫌いだった。


田舎だからではない。


友人1「そういえばこの前買ってたパン食べ切れた?」

友人2「いやまだ家にある、助けてくれない?」

友人3「やっぱり〜、もう今日行くしかないんじゃね?」

友人3「ね、A今日来れる?」

A「あ〜〜、うん、何もなかったと思う」

友人1「じゃあ五限終わった後集合ね〜」



パン?私には何の話だかさっぱりだが、仲間外れにされているわけではなかった。

元々壁が厚い私には人に素を出すことが至難の業であり、そのため大学でできた友達とはどうも仲良くなりきれずにいた。みんなは私のことを悪く思っていないし仲間外れにしようなんて思っていないことはみんなを見ていれば分かる。でも常に気を遣ってしまう私は少し疲れてしまっていて、度々みんなとの集まりに参加しないことがあった。それでもそんな私をみんなは責める気は全く無いようだった。それが私にとっては逆に負担になってしまい、余計にみんなに気を遣ってしまうのだった。


だから、唯一気を遣わずに話せる友達が何人かいる地元に、いつも帰りたがっていた。


今日は12月24日。


冬休み前の最後の授業日だ。そして私は明日帰省する。楽しみでたまらない。
今回の帰省はいつもより数倍楽しみだった。成人式と同窓会があるからだ。

高校ぶりの人たちと会い、振り袖やドレスで写真を撮る。あまり仲良くなかった高校時代の人たちがどれほど容姿に変化があったのかを見る。高校でできた五人の親友たちとお酒を飲みながら一晩中話に花を咲かせる・・。


想像しただけで楽しいし早くその日になってほしいと思うが、終わってほしくないからその日は来るなとも思う。


そして、2年ぶりのアサヒ。
もうアサヒには新しい彼女がいるから今更再会してどうこうしようとかはないし何も望んでいない。

正直自分だけ幸せそうにしているアサヒに腹が立っているしその新しい彼女にも腹が立っている。
彼女からしたらとんだトバッチリだけど。


本当にこのときはアサヒにはむしろ会いたくないと思っていたし、本当の本当に気にしていなかった。
ただ時々思い出してしまったり彼女と別れてないか時々インスタを見に行ってしまう矛盾している私が嫌だった。


成人式まで後一週間。

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設定タグ:treasure , アサヒ , ハルト   
作品ジャンル:恋愛
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cooky(プロフ) - とてもおもしろいです!続き楽しみにしております! (2022年4月15日 23時) (レス) @page23 id: 55ebdcbd41 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひくん | 作成日時:2022年3月7日 0時

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