青春の馬 番外編 2

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加藤 side




楽屋に着くや否や、カバンを放り投げたA。

Aは優しくていい子だから、普段は絶対こんなことはしない。

つまり、何かあったということ。

コンビニに誘うふりをして、Aを空き部屋へと連れて来た。






:






「なんかあった？」


A 「…え？」


「としちゃんにはAのこと全部お見通しだぞ〜！」


A 「あー、うん…学校のことでね」


「お友達と喧嘩しちゃった？」


A 「んーん、進路さ、ほんとにあれで良かったのかなって。

ごめんね、史帆ちゃんまで巻き込んで決めたのに…」


「そっか…でも、としちゃんはそれでいいって思うよ？」


A 「どうして…？Aだけ受験勉強何にも勉強してないんだよ？

やっぱりママの言った通り、全日にした方が良かったよね…」


「それは違う！！通信に行くことが正解不正解じゃないんだよ。

としちゃんはAが自分で決めた道を歩けばいいと思うな。

Aが信じて進んだその先に正解があるんじゃない？」


A 「信じて進んだその先…」


「もし周りが敵になっちゃっても、としちゃんはいつまでもAの味方だからね」


A 「史帆ちゃん優しい…」


「だってAの大事なお姉ちゃんだもんっ！」




そんなこと言ったけど大丈夫。Aの周りには沢山の味方がいるよ。

だからAはAの好きなように、Aらしく、ね。

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