philosophical girl【アンナチュラル】

philosophical 29 ページ31

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ミ「Aちゃ…！」



目を逸らして答えない中堂に、
今まで黙っていたAが掴みかかった。


あっという間に、中堂を自分の下に組み敷く。



矢「3人目にならないで！

黙っていなくなるのは もう十分！！


あなたが誰かを殺すならっ、
私を死なせてからにして！


…お願い！」



ミ「っ…久部くん、救急車！」



Aに押し倒されたまま、
中堂はミコトの方へ手を伸ばした。



ミ「ホメピゾール。
これを打って代謝を阻害すれば毒にはならない」



その言葉に、Aは中堂を押さえていた手を引く。



六「他に、高瀬の殺しを証明する証拠はないんですか？」


宍「ない」



ミコトはすぐに注射を打った。

その反対側で、硫酸に浸かったボールを眺めるA。



矢「…ごめんなさい、止めてしまって」


系「…これが、お前の望みだろう」


矢「はい。…沢山考えて…結局…」


系「…そうか」


矢「…怪我してないですか」


系「お前を怒らせると危険だな」


矢「…バカですね。ほんと…バカ堂さん」



そっと、Aが中堂の頭を小突く。



六郎は思う。


2人はきっと、お互いを大切に思っている。


大切な人を失った、
そんな どうしようもない境遇にいるからこそ。



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