魔王の一人娘になりまして。【オリジナル】

目覚めたら美幼女 ページ1

私は、ごく普通の中学二年生だった。





　テストでは一桁の常連だったけど、別に何か悪いことをしたわけじゃない。




　なのに、この仕打ちはひどくないですか？ 神様。



☆……☆





　私は、朝起きると、五歳くらいになっていた。





　しかも！ ただの五歳ではない。

　頭から角がはえている。




　ん？ 聞こえなかった？




　頭から、角が、はえているのだ。




　勿論、ベッドに横になる前は角なんてはえてなかった。

　額に第三の目があっ……はい、ごめんなさい。ありません。



　
　耳の少し上くらいに、カタツムリの殻みたいな角がはえているのだ。


　体は五歳、中身は中二……見た目も頭脳も子供である。ワオ。






　しかも、服や部屋も寝る前とは変わっていて、ベッドなんかは超ドでかい。おまけにお姫様が寝そうなデザインで、天蓋つきなのだ。



　部屋も大体ファンシーでメルヘンな内装になっている。




　私って……ひょっとしてプリンセスになったのだろうか。




　服はかわいいパジャマだが、きっとドレスもどこかにあると思う。




　近くにあった鏡で自分を見たら、とんでもない美幼女だった。





　フランス人形かなと思うほど、綺麗なんだ。


　髪は銀色で毛先は藍色、瞳は満月みたいな金色。
　肌は白いし、幼いからか全体的に丸みを帯びている気はするが、将来はきっとスーパーモデルだって夢じゃない。




　まぁ、自分の外見を見て確信した。



　これは夢だ。
　だって……こんなの、私じゃない。

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