酔いｶﾚ。短編集

002. ページ11

・



資料室に連れてこられて
2人きりだって思って

胸が高鳴る。



「ここのミス、確認した？」



『へ？…あぁ、したよ！』



「お前、先輩に敬語も使えねぇの？」



その言葉で一気に冷める。





・




『………すいませんでした。』



「資料が全然まとまってないし、修正もあまい。」



『確認したつもりだったんですけど…』



「つもり？確認したって胸張って言えないわけ？」



『すいません…』



「やる気ないなら、辞めれば。」



「資料作成終わるまで、戻ってこなくていいから。」


勇太が居なくなって
一気に脱力して、涙が溢れる。





・




確かに、ミスした私が悪いけど
あそこまで言う必要ある？






辞めれば。
その言葉が、何度も胸を締め付ける。




ずっとそう思ってた？




資料室で、作業をしていると



「…A先輩？」



高くて甘い、ふわっとした声が聞こえる。



『�盒兇�ん？』



「これから、新入社員歓迎会があるので切り上げるようにとの事です。」



『そっか、もうそんな時間か…。』


もうみんな、お店に行ったらしく
私たちも向かった。

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