第20話 ページ22
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「やだなあ。バレちゃった」
『……』
氷霧で姿を眩ませた後、垂氷で空を攻撃すれば"空間"が壊れた。
「無事だったかA」
『はい、すみません。足を引っ張って…』
「何を言う!俺も先程アレから出たところだ!」
「あーあ…2人とも出ちゃったなあ…どうしようかなあ」
ニヤリと笑う鬼に攻撃態勢を取る。
「まあいいよねえ。また閉じ込めちゃえば」
『氷の呼吸 弐ノ型 垂氷』
「炎の呼吸 伍ノ型 炎虎」
血鬼術を攻撃で相殺すれば、鬼の姿がなかった。
『(消えた…?逃げたか…?いや、でもまだいる"感じ"がする…)』
「…こっ、ち…」
『!』
「こっ、ち…だよ…」
「?A?そっちに居るのか?」
『えっ、あ、はい、多分…』
…そうか、あれも霊か…煉獄さんには見えてないんだ…。
男の子の指さす家屋へ向かえば、居るよ。と言ってくれる男の子。
『ありがとう、教えてくれて』
「…ぼく、えらい…?」
『うん!偉い偉い!』
よしよし、と頭を撫でてあげれば、ふにゃりと笑って消えた男の子。
『ありがとう……』
「…誰か居るのか?」
『はい…あ、私第六感がいいんですけど…霊も時たま見える体質みたいで…。小さな男の子が、ここに鬼が居ると言ってました』
「そうか!それはその少年に感謝だな!」
『!…はい!』
…やっぱり、煉獄さんは素敵な人だ。
と、改めて認識したところで、戸を開け中へ入れば、そこら中に転がる人…。
『…下衆が…』
「行こう」
血塗れの廊下を歩いていれば、ビリビリと感じる殺気。
そして、
「さあ、遊ぼうか」
『えっ?わっ!』
「A!」
『煉獄さん!』
互いに手を伸ばすも、あともう少しというところで空を切り、私は床下へと引きずり込まれた。
――どぽん、と何処かに吐き出されたかと思えば、8畳程の部屋。
…なんだここ…何もないけど…鬼の気配はするな…。
「君一人なら、僕でも倒せそうだよねえ」
『!舐めんなよ!』
振り返り刀を振るも姿はなく、声しか届かない。
「事実を述べるだけだよお、僕は。君はあの柱の男が居ないと不安で堪らないだろお?早く合流したいだろお?」
『……』
「…独りで戦うのって寂しいよねえ。死ぬ時独りだもんねえ」
『……』
「…何とか言えよ」
『(やっぱり…!)』
コイツの言葉に反応しちゃいけないんだ。ただの挑発だと思えばいい。落ち着け、何処に居るか見極めろ。
「居るよ…」
『!…ありがとう』
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ヘル - WW (2021年5月22日 0時) (レス) id: 8a8dc3fa13 (このIDを非表示/違反報告)
氷華 - 第45話で絶対たまたまだけど名前出て一人で喜びの舞踊ってた→見られてた→\(^o^)/ (2020年7月20日 0時) (レス) id: 0b06ea8062 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - せりりんさん» コメントありがとうございます!嬉しいです(*^ ^*)更新頑張ります!! (2019年6月24日 18時) (レス) id: 17eabedad2 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 感動しました!炭治郎流石って感じです! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 凄いてんかいっすね! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たくあん | 作成日時:2019年6月12日 0時