As the touch of love ページ14
半袖で過ごせる気温が長く続いたかと思えば突然肌に触れる風がひんやりとするようになり、あっという間にクローゼットからニットを取り出すことになる。
そんな季節になるとふと10月か、ということは私はまたひとつ歳を重ねるのかと思い出す。
その前に1年早く産まれた私の兄…的な…姉…的でもある彼が早く歳を重ねる。
これだけ一緒にいると誕生日の祝い方にもレパートリーが無くなって来るのは当然のことで、今じゃ前よりもバラバラに分かれて生活しているしスケジュールもあって全員でお祝いが出来ない分個々でプレゼントを渡したりすることが多い。
大昔練習室ディノとハルからアルバムを貰って、皆で歌いながら過ごした誕生日もあったなと今となってはもう過去の話。
誕生日に宿舎や事務所にいてLiveをしてるところに突撃ー!!!!!は出来る人、出来る時だけするようになった。
ワールドツアーが始まってから目まぐるしい日々で自分の健康を保つことに必死。戻って来たと思えばアジアツアーが始まり、シンガポール公演を終えて韓国に戻って来たあと、
誕生日1週間前を切っていたことに10時間寝た後に気がついた。
BLACKPINKのコンサートに行ってもう今日は16日
年々1年早さに驚かされる。
あれ?この間あけましておめでとう!って言ってた気がするのに、気付いたら汗が噴き出る季節になって、また今もニットを引っ張り出して着ている。
ハルはもう起きてどこかに行ったようで、冷蔵庫につけられたホワイトボードには"オンニおはよう! 私は今日マッサージに行ってから少しリフレッシュして戻ります。起きたらフルーツとサンドイッチがあるから良かったら食べてね ハル"
はあ、正直私にこの妹がいるだけでもうプレゼント。
冷蔵庫からカットされたオレンジと梨が入ったガラスのお皿を取り出した。
フォークで1つ刺したところで電話が来た。
『もしもし?』
あ、やば相手を見ずに電話出た。
"お前今画面見ずに電話出たろ"
なんで分かるの…
耳から離して一応画面を確認"세븐틴 우지"
『今見たよちゃんと、ウジさん』
"誰か分かんないのに電話出んなよ"
『はいはい』
テキトーに返事をしながらオレンジを口に運ぶと「クプスヒョンに言うぞ」と言われたので大人しく謝罪しました。
『作業のお誘いだとしたら今日は断る』
"…違うよ。今日暇?"
『…暇っちゃ暇』
"じゃあ、夜時間空けといて"
『夜?分かった。どこか行くの?』
"後で場所送るからそこに来て、17:30くらい"
『え、あ、分かった』
じゃあ、と切った後通話が終了した画面をただ見つめた。
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作者名:RIN | 作成日時:2022年11月19日 10時