35 彼の好きな色 ページ35
「赤ってさ、主張が激しいじゃん？」
言いながら、乾杯もまだなのに自然な仕草でグラスに口を付けた櫻井さんは一口飲んでやっと「あ、やべっ」とグラスを置いた。
ちらっと周りに目を向け、「セーフかな」と呟く。
「いや、しっかり見ましたけど」
「勘弁してよ(笑)」
片手で拝まれるのに「別にいいですけど」と素っ気無く返すと、櫻井さんはこんな態度の私に「さんきゅ」と笑った。
いいえ、と返すと「んでさ」とさっきの話の続きを始めようとする。
赤についての考察なんて、別に聞きたくも無い。
私がそう思っているのなんかお構い無しに櫻井さんは続ける。
「赤って、何かを成し遂げようとする時のシンボル的なものに良く使われたりするじゃん。
そういう意味では、気合入れる時に使うっていうか。
勝負の時に使う赤って言うのはそれなりに覚悟決めた時に見せられるっていうかさ」
「・・・」
いったい何が言いたいのか今イチ分からない。
だからなんだっていうの。
「派手派手しい色なだけに負けた時のダメージもでかい。
そういう意味では潔い色だと俺は思ってるんだよね。
ま、何も考えないで下品になってる奴は問題外だけど(笑)」
何のためにこんな話をしてるのか。
ニヤニヤしてる櫻井さんに冷めた感情しか湧いてこない。
「・・・じゃあ、櫻井さんが赤いネクタイとかをつけてた日には何かしらの勝負の日だと思ってればいいんですね」
「・・・そうだね」
当たり障りない言葉を返すと、櫻井さんは苦笑しながらグラスに口をつけようとして「おっと」と慌ててグラスを置いた。
「早く乾杯しねえかな。
目の前にあったら持っちゃうって」
「そろそろですから我慢してください」
「はいはい」
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とも(プロフ) - こんにちは。赤い眼の真相？とっても気になります。ってか続きがめちゃくちゃ読みたいです( ^_^ ;) (2020年1月25日 13時) (
レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
seiran(プロフ) - みやさん» みやさん、こんにちは。大変お待たせしましたm(__)mたったの１話ですが更新いたしました。この後はもう少し更新頻度は上がるかも。お時間ある時にお付き合いいただけたら嬉しいです(^^) (2018年5月12日 13時) (レス) id: 97bddcb896 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 待ってます (2018年4月14日 10時) (レス) id: 31283dda21 (このIDを非表示/違反報告)
seiran(プロフ) - みぃこさん» みぃこさん、こんばんは(^^)先程、すくない話数ですが更新してきました！もう少しコンスタントに進めるのが理想なんですけど、なかなか時間が取れません（T_T） (2018年2月26日 23時) (レス) id: 97bddcb896 (このIDを非表示/違反報告)
みぃこ(プロフ) - おはようございます☆これからの更新楽しみにしてます(*^^*) (2018年2月14日 9時) (レス) id: 22f30ee0ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青藍
作成日時：2018年1月10日 23時
