君の笑う顔が見たい

自立の時間 ページ22

ガラッ

「庭の草木も緑が深くなっていますね
春も終わり近づく初夏の香りがします！」

えー、なんですかこれ、

すると、寺坂さんがイライラしながら言った

「何ダマされてんだよ おまえら
全部あのタコが作ったプログラムだろ
愛想良くても機械は機械
どーせまた 空気読まずに射撃すんだろ
ポンコツ」

すると、砲台ごと移動した

そして、涙を流す自立思考固定砲台さん

「おっしゃる気持ちわかります 寺坂さん
昨日までの私はそうでした
ポンコツ…そう言われて返す言葉がありません」

「えー、寺坂さんが泣かせちゃった…」

「あーあ 泣かせた」

「寺坂君が二次元の女の子泣かせちゃった」

「なんか誤解される言い方やめろ!!」

その後、竹林君の迷言が出た

皆が初ゼリフとかなんとか言っていた

「でも皆さん ご安心を
殺せんせーに諭されて私は協調の大切さを学習しました
私の事を好きになって頂けるよう努力し
皆さんの合意を得られるようになるまで…
私単独での暗殺は控えることにいたしました」

殺せんせーのプログラムで、だけど皆と仲良くできそうで良かったと思った

休み時間も皆に囲まれて楽しそうで

私も向日葵を作ってもらう約束をした

「律」ていう名前もついた

でも、

その時の笑顔がいかにも感情の無い人の笑い方だなぁ

とは思った

翌日

律さんは元に戻っていた

開発者がそうしたらしい

ひどい、なんで大人はこんなにも

身勝手なの？

「ねえ、顔が険しいけど大丈夫？A」

「大丈夫よ、カルマ君
ただ、律さんの親が酷いなって思っただけ」

「…そう」

私がどんなに暗い気持ちでも周りの人達の会話は進む

「開発者とはこれまた厄介で…
親よりも生徒の気持ちを優先したいんですがねぇ」

……馬鹿じゃないの、そんなの

大人が保身のためにつく嘘みたい

そして、1時間目

あの時みたいに射撃が始まると思ったときだった

出てきたのは銃ではなく

皆に作って欲しいと頼まれていた花だった

私が頼んだ、向日葵もあった

「…花を作る約束をしていました」

律さんは説明を始めた

殺せんせーが改良してくれたほとんどのものを

開発者は不要と判断し消したこと

でも律さんはそれを隠して残しておいたこと

律さんの意思で親に逆らったこと

そして、E組に仲間が1人増えた

これからは28人で、殺せんせーを殺していくんだ

アンケートについてのお話と宣伝→←改良の時間

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す