たった一日で推しが『忠犬』見たいになった３ ページ9
いいこいいこ…と可愛がる私に照れくさそうに頬を緩ませるイフリート先生。そしてポツリと眉を下げて呟いた。
「……ご迷惑、でしたか？」
「えっ？」
「僕がA先生に用事もなく、ここに来るのは……やはりご迷惑ですよね…」
そんな事を言われるとは思わず撫でる手が止まってしまう、目を見開き驚く私の表情に酷く顔を強ばらせたイフリート先生は悲しそうに顔を俯かせた。私はまた優しい声色で優しく頭を撫でる。
「……迷惑ではありませんよ？」
「っ…本当ですか？」
「はい、勿論。先程も言った通り…私も貴方に会えて嬉しいです」
「A先生……では、用事がなくてもお会いしに来ても構いませんか？」
そうこちらを見て言うイフリート先生に私は満面の笑みで頷いた。寧ろ推しに会える何て大歓迎である、薄暗い図書館に灯る紫の炎が美しく揺らめく。その淡い光が何だかとても心地良く見えた。
「綺麗ですね…優しくて温かくて、見守ってくれているような淡い光。生徒さん達も貴方の炎を見ればきっと安心して下さるんでしょうね」
私が言いまた頭を撫でれば、イフリート先生は少し困ったように苦笑いして少し身の上話を始める。ぽつりぽつりと話すのは自身のお家柄の事であった。
「ご存知の通り、僕はイフリート一族の末裔でして…周りとは違う翼や尻尾が、余り好きではなくてですね…」
「あっ…ごめんなさい、私今…尻尾の事を言いましたけど、もしかして嫌でした？」
「いえ、大丈夫です。寧ろーー…あぁ、兎に角。イフリート家の末裔だからと周りから期待されて、応える事が億劫になり…」
「……なるほど」
「それでなくても、見合いとか婚約者候補を決めろとか色々言われ続けて…」
「……はい」
何だか他人事には思えないのは何故だろう、凄く分かる。同情に似たような視線を向けて労りながらも撫で回す手は休めない。
「A先生に毛嫌いしていたのは、僕自身が女性不信でして…」
「はっ？えっ、イフリート先生が…ですか？」
「良く言われます…見た目はかなり軽薄そうだと。ただ…女性のグイグイ来られる感じが、どうも苦手でして…僕は、自分がモテるのを理解していますから…余計に、疲れてしまって…」
「顔面国宝、玉の輿、家柄…うっ、頭が…」
「大丈夫ですか…？」
「いえ…身近にそんな目に遭っていた
カルエゴくんと言う方何ですけど。それにしてもイフリート先生の気持ちは大変理解出来るし可哀想になった。
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akithin.(プロフ) - 凄く面白かったです！更新楽しみにしています！ (4月28日 2時) (
レス) id: 99ff633255 (このIDを非表示/違反報告)
72 - 久しぶりの更新楽しみにしてました！！体調に気をつけて頑張ってください (3月29日 16時) (レス) id: 3801a7866d (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - とても面白くて読みやすかったです！最近更新されていませんが続きを楽しにみ待っています！！ (2023年4月9日 22時) (レス) id: d3fb5e7475 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - すみませんがもう更新はされないのでしょうか？ (2023年3月26日 0時) (レス) @page29 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
サラン(プロフ) - イポス先生の出番！！いつも更新ありがとうございます！！ (2023年2月21日 21時) (レス) @page28 id: 61588fc94f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼空 | 作成日時：2023年2月6日 9時
