推しに愛でられるのは嬉しいがこれは違う６ ページ31
｢うぅ〜…っ！｣
｢A先生、お気を確かに…っ！｣
頭を抱えて項垂れる、そんな私をハラハラ、オロオロ…と見下ろし狼狽えたイポス先生が慰める。やはりどれだけ探したところで解除方法は【愛する者と6時06分にキスをする】と言う事のみであり、別の本を探して読んで見ても解除方法は書かれておらず内心涙を流した。なんで、どうしてこうなった…宝である生徒さんを守れた事は誇りに思うが。
｢くっ…これはもうキス魔になるしか、方法は残されて居ないか…｣
｢……はっ？キス魔？｣
｢コホン、いえ…何でもありませんわ。ところでイポス先生、少し休憩致しませんか？有耶無耶になり食事もまだ取っていませんし、小腹が空いたのではないかと思いまして…｣
｢え、いや…よろしいんですか？｣
そんな悠長に構えて大丈夫なのか？と言う視線を貰い頬をポリポリとかく。だとしても、何か色々と調べ考えたところで解除方法はキス以外の方法は見付からないし…ずっと飲まず食わず集中して本を手当り次第読み進め、お腹が空いて集中力が散漫になっているからだ。
｢やっぱり腹ごしらえは必要ですよ｣
腹が減っては戦ができぬ。と言うものね。いつ何が起こるか分からないから最前の準備をしないと…6時06分に全てが間に合うように気を付けなければいけない。逆を言えば6時06分までは時間が余り暇と言うわけだ、ダリくんから頂いたシルバニアファミリーの家に入り体を休ませるようにベッドへ腰掛ける。
｢そう言うわけですから、イポス先生も休憩して下さい｣
｢は、はぁ…｣
｢あ、ですがここにはお茶菓子はありませんので…｣
｢でしたらお持ち致しますよ、何なりとご命令を…｣
｢えっ…もう、駄目ですよイポス先生。貴方は私専属の執事でなければSDでもないんですから…｣
｢それは、そうなんですが…｣
A先生に、少しでも頼られたくて…俺何かが貴女のお役に立てるかは分かりませんが。カルエゴ先生やバラム先生見たいに親しい間柄でもなければ、ツムルやエイトのように器用でもありませんし…何てイポス先生は苦笑いする。何て真面目なんだろう、切実に可愛いな…と場違いな事を思ってしまった。頼りにされたい、もっと後輩である自分を頼って欲しいと言う気持ちがひしひしと伝わって来る。何ともいじらしくて、全力で頭を撫で回したい衝動に襲われたが耐えた。今はまだ駄目だ、落ち着け私。
｢……じゃあ、一度食堂まで連れて行って貰えますか？売店でお茶菓子を買いたいので｣
続く (更新停止中)
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akithin.(プロフ) - 凄く面白かったです！更新楽しみにしています！ (4月28日 2時) (
レス) id: 99ff633255 (このIDを非表示/違反報告)
72 - 久しぶりの更新楽しみにしてました！！体調に気をつけて頑張ってください (3月29日 16時) (レス) id: 3801a7866d (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - とても面白くて読みやすかったです！最近更新されていませんが続きを楽しにみ待っています！！ (2023年4月9日 22時) (レス) id: d3fb5e7475 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - すみませんがもう更新はされないのでしょうか？ (2023年3月26日 0時) (レス) @page29 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
サラン(プロフ) - イポス先生の出番！！いつも更新ありがとうございます！！ (2023年2月21日 21時) (レス) @page28 id: 61588fc94f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼空 | 作成日時：2023年2月6日 9時
