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「エマ聞いて!むじょーがハッチ逃げ手伝ってくれた!」

「…そう、よかったなの!」

エマは少し顔を曇らせたけど、すぐに笑顔になった。どうしてなのかな、みんな、背景推理を進めた報告をするといい顔をしないの。

「お、Aじゃないか!最後のチェイス、上手かったよ!」

「デミさん!ありがとうございます!」

さっき一緒にゲームをしていたデミさんから声が掛かる。地味に頑張ったからね、あれ。
デミさんとチェイスについて話し合っていると、どうやらエマはいつの間にかエミリーのところに行って何やら話し込んでいるようだ。何話してるんだろう。邪魔はしない方いっか!

「ねえデミさん」

「ん?なんだい?」

「…背景推理って、進めたら何かよくないんですか…?」

「…難しい話だねぇ」

デミさんは困ったように笑って、「座って話そうか、長くなるが構わないかい?」と言った。ひとつ頷いて促されるまま座る。

「まず、ここの荘園に来る奴らはみんな何かを忘れているんだよ」

「…へぇ」

「背景推理っていうのはそれを思い出すために必要な事なんだ。…でも、思い出す事が一概に良いこととは言えない。」

「それはどうして?」

デミさんは私の質問全てに丁寧に返してくれた。

「人間、忘れる事も大事さ。それに、思い出すことは自分にとっていい物かはわからない。」

「例えば、死んでしまいたくなる程辛い記憶かもしれない、全てを投げ打って泣き叫ぶ程のものかもしれない。A、君にはそれを受け止める覚悟があるのかい?」

真剣な表情に気圧されそうにもなるが、笑顔を作って答えた。

「大丈夫だよ、だって私、死んじゃいそうなほど辛いことなんてとっくの昔に経験したもん。」

デミさんは安心したように笑って、私の頭を撫でた。あーあ、背景推理、無くていいのに。



───────

次のお話も書いてたんですけどぶっ飛びました。つらい。

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紅茶 - はじめまして!この作品めちゃくちゃ好きです…!!更新大変だとは思いますが頑張ってください!! (2020年5月30日 22時) (レス) id: 9ce8ebd643 (このIDを非表示/違反報告)
ヒッサーメ・ビンジョルノ(プロフ) - 結城@ハスター教信者さん» 優しい人…!!!ありがとうございます…!!! (2020年2月25日 0時) (レス) id: 3046be83b8 (このIDを非表示/違反報告)
結城@ハスター教信者(プロフ) - 番外編反映してないです。 (2020年2月24日 21時) (レス) id: f70674c364 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヒッサーメ・ビンジョルノ x他1人 | 作成日時:2020年1月4日 0時

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