【呪術廻戦】三億の兄様【男主】

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悟side


「実質、私が一番兄様と一緒にいたと思いますし」


「_____いや、もう記憶は戻さない」


兄様はそう変わらないトーンで言う

俺は驚いて、えっと声を漏らした


「僕が失って困る記憶なんてない気がする」


「そんな事ないですッ！」


「しーっ、、ここは病院だ。僕が入院しているなら、親しかった者が訪れるはず、、





でも、キミ以外に心配する者はいなかった」



俺は何も言えずに唇を噛みしめた

すると毛布から兄様は顔を出し、俺を見た


「僕の記憶に失うものはなかったんだ、何も」


とても8歳とは思えない落ち着き、でも前の兄様にはなかった寂しさがあった

俺を見る目は儚い、消えてしまいそうな弱々しい感じだ


「そんな事ないです、A兄様」


「御世辞はいい」


「御世辞じゃないですよ、兄様は昔も今も周りをよく見てないです」


兄様は無言だ、どうせ御世辞だと思っているだろう

言葉で信じないのなら、行動で示す他ない

俺は兄様の手を引っ張って起き上がらせた



「A兄様、家に帰りましょう」

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