ボクら。 (ページ2)

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side.桃
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大人になるって、どういうことなんやろう。

20歳過ぎたら大人？

身体が大きくなったら大人？

自分で出来ることが増えたら大人？

大人って、なんなんやろう。

桃「なんかさ、」

赤「んー？」

桃「早すぎると思わへん？」

赤「待って、何の話」

桃「進路の話」

赤「…」

桃「まだ入学したばっかりやん、高校」

高校生になるの、割と楽しみにしてた。

ドラマとか映画、ゲームとかもそう。

主人公の年齢って大体そのくらいの年齢やん。

華のセブンティーンとかよう言うやん！

俺まだ15やけどさ。

色んな楽しいことを想像しまくってきて、晴れてやっと高校生！！

…やのに、

桃「まだ6月やで？！大学の話はまだ早ない？！」

赤「明後日から7月やけどな」

桃「そういうことやなくてさ！」

しげは高校に入って初めて出来た友達。

俺には入学式の前日に風邪ひいて3日間寝込んだ黒歴史があって。

ようやく学校に行けるようになった時には、もう既に仲良い友達のグループが出来ていた。

そんな時に1番はじめに声を掛けてきてくれたのがしげ。

底抜けに明るい性格のしげのおかげで俺は今、楽しい高校生活を送れていると言っても過言やないんよ。

っていうてもまだ3ヶ月くらいしか経ってないんやけども。

赤「あー… テスト嫌や、」

桃「やめて言わんといて」

あーあ、テスト。

やだやだ、4日間も。

桃「もう楽しいことだけ考える。これが終わったら夏休み、これが終わったら夏休み、これが終わったら夏休み……」

赤「成績悪かったら補習、成績悪かったら補習、成績悪かったら補習……」

桃「やめて！！？その地獄みたいな囁き嫌や！！」

赤「勉強してる？」

桃「してません」

赤「補習決定やん」

桃「決定ではないやろ」

進路の話やったり、期末テストの話やったり、先生の言うことにはもうほんまうんざりする。

やけどこう見えて高校生活は、

赤「ほな、どっかで勉強する？」

桃「するっ！」

わりと暇。