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#143_His Bragging〈O2+〉/ side_H ページ34

*ヒロさん視点のお話になります





今日の仕事もいつもどおり、
スタジオに14時集合だった。




「お昼どうする？出前頼む人ー？」




現場マネのにーやんがそんな風に声を掛ける。




ミュージシャンという仕事柄、朝が遅い俺たちは
集合した後のこの時間に飯を食うことが多い。




うーん、昨日は出前を頼んだし、
今日はコンビニにでもしようかな。




なんて思い始めたその時、目の前の洋平から
そわっとした雰囲気が伝わった。




「えー、どうしようかなー。
俺、来る前に飯食ったしー」




普通に喋る時よりも張りを持たせた大きめな声で話し始めて、
いかにも何か言いたげな様子の洋平。




「え、洋平、飯食ったの？」

「まあねー」

「珍しいこともあるもんだね」




そんな洋平にうっかり乗ってしまったのは、
付き合いが長いはずのにーやんだった。




マネージャー！
なんでそこ乗っちゃったの！？


洋平の様子を見たら、大体の察知が付かなかった？
もう長年の付き合いなんだから分かりそうなもんなのに！




「だってさー、この中で飯食ってきてるのって
俺だけでしょ？」




メンバーがいる方向へ向き直った洋平の
なんて自慢気な顔。


漫画でセリフが付くならば、
いかにも “ふふん！” と言わんばかりの顔をしている。




「・・・俺食ったよ」




そんな洋平に最近自炊が増えたと言っていたまーくんから
爆弾が落とされた。




人の言葉をばっさり斬ってみたり、
人を喰ったような言葉を言ってみたりと、
まーくんは時々クセの強い時がある。




分かってやっているのか、
ただの無意識なのか、
それともただ単純に事実を伝えているだけなのか。




あまり表情の変わらないまーくんは、
俺には未だに分からない部分がある。





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