15話 過去 ページ15
それからの事、私は亮さんと頻繁に会うようになった。
それと同時に紳士だった彼の態度は、変わっていった
「ごめん亮さん、ちょっと遅れちゃった」
亮「チッ、俺がタダで待ってるとでも思ってんの?」
「…ごめんなさい」
最近こんな態度ばっかり
亮「お前はホント、不出来な人間だからさー
俺の言うことだけ聞いてればいいんだよ」
「はい…」
亮「ホテル行くぞ」
「えっ」
グイッと車に押し込まれる
「い、いや!やめてよ!今日遊園地行くって約束っだったじゃん!!」
――バチン
頬に衝撃が走る
亮「ほんと、お前幼稚だな」
亮「ダメ人間」
「…」
なんで他人のこの人に言われなきゃ行けないの
私ってほんとにダメなの?
亮「これだから年下は…お前、思ってたのと違ったわ」
私はあなたの理想でなければいけない?
「下ろしてください」
亮「は?」
「こんなの違う!あなたの思い通りになんてならない!!」
信号が赤になった瞬間、私は降りて走った。
亮「お、おい!」
とにかく走って走って、私の家の中に入った
――バタン
玄関にはお母さんがいた
杏美香母「あら?今日は遊園地に行くんじゃなかったの?」
「…ゥッ…ヒッ、ヒック…お、お母さん…ヒッ」
杏美香母「どうしたの?」
それから私は家に引きこもるようになった。
学校にもお母さんの送り迎えで行くようになって
何回も亮さんからの酷いメールが来たから
LINEもブロックした
私はその恐怖を忘れられる事は出来なかった
それから1年が経ち、1人で学校に行けるようになった
相変わらず人に何を思われているか、私はちゃんとした人間でいられているか、その恐怖は忘れられない
もう、あの人には会うことはないと思っていた。
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RE:0096 - いい話...感動ですわー。(最終回のタクシーの運転手、リア充のイチャイチャなやり取り見せられてたんか....w) (2020年7月18日 23時) (レス) id: 6a54b9078c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セピ | 作成日時:2020年4月28日 23時