理解者3 ページ35
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鍵を取ろうと駆け出そうとした時、上矢はその鍵を口に入れ、飲み込んだ。
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『...な、』
上矢「これでお前は立派な爆弾源だな!!!」
上矢はこれでもか、と笑い出す。
ガチャガチャと鎖を引っ張るが音が鳴るだけでビクともしない。
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拳銃でぶっぱなそうかと思ったが、弾の数が心配だ。
...仕方がない。
死ぬなら上矢も一緒だ。
私は拳銃を構えた。
上矢「あは、あははは......あ??」
私が拳銃を自身に付いている爆弾に向けたのを見て、笑うのを辞めた。
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『人質を解放すれば引き金は引かない』
上矢「ハッ!今お前がそれを撃てばお前諸共ここにいる俺らが死ぬんだぞ?んなことお前に出来るはずが...」
『関係ない』
志保はこの階にはいない。
ずっと一緒にいたんだ。志保の気配くらい分かる。もっと上の階にいるだろう。
きっと爆破の被害は直接は当たらない。
『そんなこと関係ない。私はこの指を引くかひかないか、それだけだ。もしお前が私を撃ったとしても何がなんでも私はこの指を引くぞ?まあ、お前に私を即死させる程の銃の技術があれば別だがな。さぁ...』
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・・・
“『さぁ...』”
耳のインカムから聞こえてくるAの冷めた声。たのむ!引かないでくれ!!
隣にいる赤井さんも苛立ちを隠せないのか、握る拳に力が入っている。
赤井「考えていたより、タチの悪い男だな。上矢って男は...ぶち殺したいくらいだ」
コナ「僕達にも出来ることって無いの!?」
こんな所で機械に耳を澄ましていることしか出来ないなんて...悔しい。
Aは言葉通り、命をかけて戦っている。
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赤井「今は待つしかない」
機会を待てと赤井さんは冷静に言う。
そんな冷静を装っている赤井さんでも、目には焦りが浮かんでいる。
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上矢はマスコミを通して爆破予告と人質がいることを公表していた。
マスコミがビルの周りを取り囲み、警察も動いている。上矢からは何も連絡がなく、こちらとしても動けない状況だ。
さっき安室さんの姿も見つけた。
公安として来ているのだろう。
いつかのメガネの人も隣にいた。
あまり公の場にいれないのか、近くの車の中で待機しているが、ビルを見上げる目は心配そうにしていた。
全員が集まっている。
みんなAの味方。
全員が機会を伺っている。
A...
お前の味方は沢山いるぞ。
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トロ丸くん(プロフ) - 初コメ失礼します。凄く面白くて大好きです!ただ、理解者2から3にかけてがおかしくなっているので修正したほうがいいと思います。更新楽しみにしています! (2020年4月11日 9時) (レス) id: 1357d0851f (このIDを非表示/違反報告)
ぱる(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです!番外編とかでもっとジンとの絡みが見たいなぁと思ってますw更新頑張ってください! (2020年4月10日 15時) (レス) id: 51ee7cd96d (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - 面白いです最新待ってます頑張ってください (2020年4月2日 0時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
斉藤さん - 続編おめでとうございます!待ってました!!今度はジンのターンですね( -ω- `)フッジン好きの私にはニヤけが止まりませんw (2020年3月20日 23時) (レス) id: 4ec1a4318b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:235711 | 作成日時:2020年3月15日 19時