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今日も騒がしい歌舞伎町を、全力疾走する者が四人。
「「「「待てェェエエエ!!!」」」」
言わずもがな、万事屋の三人と現在居候中の私。
今追いかけているのは、
「おいコラ待てクソ猫ォォオ!!」
迷い猫だ。捜索開始からはや四日、漸く見つけたその猫は、嘲笑うように駆けていく。
捕まえないといけないのは分かっているが、天人との混血である事をバレないためにも走るスピードは制御している。
――ってんな訳ないだろォォォオオ!!!
神楽ちゃんはともかく、銀さんと新八君…は普通か、銀さんがおかしいから!!
生粋の地球人ですよね!?なのになんで私や神楽ちゃんと同レベルで足速いんだよおかしいだろ!!?普段ニートのくせに!!
「何で俺ディスられてんの!?」
「だから心読まないで下さいよ!!」
「全部顔に出てるよお前!!!」
え……嘘。
追いかけっこ開始から数分。猫との距離は一向に縮まらず、寧ろ開いていく。
このままじゃ埒が明かない。
「二人共!息止めて!!」
私は跳躍すると手にした二つの睡眠煙玉を地面に叩きつけた。
「おわっ!」
白い煙がもうもうと吹き出し、道を包み込む。
一応中身は、前も使った睡眠薬を少し弱めたものにしてある。人間仕様では動物の体に負担がかかるからだ。
息を止めて煙の中目を凝らせば、寝息を立てる猫がいた。
よし、捕獲!
抱き上げて煙から出ると、私は声を張り上げた。
「三人共ーっ!捕獲しましたよーっ!」
「本当ですかー!?」
「…あれ?」
新八君の返事はしたが、銀さんと神楽ちゃんの返事が無い。
どうしたんだろう。
「銀さーん?神楽ちゃーん?おーい!」
やはり返事は無い。同時に何だか嫌な予感がした。
ま、まさか……。
――直後、少し強い風が吹いて煙を吹き飛ばした。
そこから出てきたのは……。
「やっぱりかァァァアア!!!って言うか何でアンタらまで寝てんのォォオ!!?」
地面に倒れてぐーぐー眠る二人の姿だった。
これ動物仕様なんですけど!?吸えばそりゃちょっとは眠くなるだろうけど、そんな急に寝る訳ないんだけど普通!!?
どんだけぐうたらしたいんだよ?!!
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茸筍 - でも、カッコいいわ (2021年7月11日 21時) (レス) id: ca7cb48629 (このIDを非表示/違反報告)
茸筍 - 吉沢亮に血染めの犬の餌投げつけるかw w w (2021年7月11日 21時) (レス) id: ca7cb48629 (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - さわさん» そこまで喜んでいただけて嬉しいです!(*^▽^*)続編も頑張ります!! (2017年5月29日 22時) (レス) id: 9126ee9e9d (このIDを非表示/違反報告)
さわ - やったァァァァァ!!w続編なんてすっっっごく嬉しいです(*-`ω´-)9 ヨッシャァ!!楽しみに更新待ってますね!(*´ω`*) (2017年5月29日 22時) (レス) id: e6f444c96b (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - mokamoiさん» い、いちばんですか!?(゜ロ゜;ノ)ノそんな、とても恐れ多い誉め言葉を頂けるなんて光栄です・・・!ありがとうございます!頑張ります! (2017年5月29日 5時) (レス) id: 9126ee9e9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霜夜華 | 作成日時:2017年5月12日 2時