【御幸一也の素顔】 ページ11
パラ…と、後ろからページを捲る音がする。
次の練習試合に備えて、御幸がスコアブックを見に来ているのだ。
私はそっと振り返って、その様子を眺めた。
机に座ってスコアに視線を落とし、時折静かにページを捲る眼鏡をかけた横顔は…悔しいぐらい綺麗で目を奪われる。
…と、私の視線に気付いたのか、御幸が顔を上げた。
「…どうかしました？」
「いや、ほんっとに顔『は』綺麗だよなー、と思って。」
「…今、顔『は』ってところ強調しませんでした？」
「うん、した。だって性格には色々と問題あるから。」
「きっぱり言い切らないでくださいよ…。」
まぁいいですけどね、なんて言いながら、御幸はスコアに視線を戻す。
私はボーッとその横顔を眺めて目の保養をしながら、ふと、そういえば御幸の素顔って見たことないなぁ、と思い付いた。
「ねぇ、御幸。」
「何ですか？」
スコアから視線を上げずに御幸が答える。
「ちょっと眼鏡外してみてよ。」
「はぁ？」
唐突な私のお願いに、困惑した表情で御幸が顔を上げた。
「御幸の素顔って見たことないなぁ、って思ったら、見たくなった。」
「俺、今スコア見てるんですけど…」
「大丈夫大丈夫！すぐ済むからさ！」
好奇心を押さえきれなくなった私は、いそいそと御幸の隣に移動して、では早速、と、眼鏡に手を伸ばす。
「ちょ、ちょっと、Aさんっ…！」
「さぁて、イケメンキャッチャーの素顔は、どんな…かん…じ…」
実際にその素顔を見た途端、私は御幸の眼鏡を持ったまま固まってしまった。
呆れたような顔で私を見上げる素顔の御幸一也は…
普段に輪をかけてイケメンで。
理想の美男子そのもので。
ストライクゾーンど真ん中なわけで。
思わず、『あの』御幸であることを忘れて、カアッと赤面してしまった。
「Aさん？もういいですか？」
「……っあ、ご、ごめん…！」
御幸の声で我に返った私は、慌てて眼鏡を返した。
危ない危ない…惚れてしまうところだった…。
あんな眩しい顔、間近で見るもんじゃないな…。
…と、そこで私はある事を思い付いた。
「御幸、ちょっと一枚写真撮らせて。」
「写真？」
「引き延ばして部屋に飾っておけば、魔除けになるかも…。」
「…俺の顔はお札ですか…。」
「…あっ！やっぱダメだ…！」
「と、言うと？」
「そんな写真のある部屋、私も入れない…！」
「…Aさん…先輩ですけど言わせてください…バカかお前。」
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暇人 - フランス革命さん» ちゃんと読んでなくて草。中学生ではないネタ何個もあるのに。 (1月6日 11時) (
レス) id: 9409c0bbe7 (このIDを非表示/違反報告)
味塩 - すごく好みで面白かったです！！ギャグ夢大好きで、夢主のノリも理想通りで本当に最高でした…！全シリーズ読んだのですがまた最初から読みたくなっちゃいました。どれもそのキャラらしさが出ていて本当に面白いです (2022年10月27日 1時) (レス) id: 2296c25889 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん丸(プロフ) - もう、すごく面白くて、大笑いしました。亮介さんLoveなので、本当はこのキャラでの長編が読みたいですが、続きも楽しみです。 (2022年1月26日 20時) (レス) @page49 id: 07285a2235 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん丸(プロフ) - もう、すごく面白くて、大笑いしました。 (2022年1月26日 20時) (レス) @page49 id: 07285a2235 (このIDを非表示/違反報告)
フランス革命(プロフ) - 中学生バレバレで草。高校のテストこんな甘くねーよ (2019年7月29日 21時) (レス) id: 6067ba3fc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪星
| 作成日時：2015年6月7日 16時
