【ダイヤのA】部活終了後のマネージャー室４《短編集》

【稲実メンバーの場合・壱(8)】★下ネタ有(^^; ページ9

「それでさぁ、なんと！前んトコに立体的なバナナとかキノコとかがついてるパンツもあるんだよー！」

「それもうパンツっていうより小道具じゃん！」

御幸が出ていったあとも、奇々怪々なパンツの話をする成宮君に閉口していると…

コンコン ガチャッ

「お嬢！」

…面倒なのが増えた…。
しかも…。

「…やっぱり鳴もここにいたか…」

「あれぇ？カルロに白河じゃん。何の用？」

さも部屋の主であるかのように成宮君が聞いて、私はもうそれに突っ込む気力もなくてため息をついていた。

「何の用、って、今日ここに来る理由なんて一つしかねぇだろ？」

ニヤッと笑いながら神谷君が言い、

「…俺はあくまでカルロスの付き添いだから。」

言い訳なのか何なのか、私から顔を逸らしながら白河君が言った。

「ちぇっ、仕方ないなぁ。じゃあ義理なら許してあげるよ。Aさん、ちゃっちゃと渡しちゃって。」

「…なんで成宮君が仕切るの…」

げんなりしながらも、なんだかもうどうでもよくなって、私は神谷君と白河君にチョコを渡した。

「まさか…お嬢から本命を貰えるなんて…！」

「だから義理だっつの！」

「ねぇ、コレちゃんと食べられるよね？」

「当たり前でしょ！」

失礼なことを聞いてくる白河君に半ギレしてたら、神谷君が持ってきた紙袋をゴソゴソやり始めた。
…ん？何？

「あのよ、お嬢。実は俺からも、逆バレンタインっつうか…」

そう言いながら、神谷君は15センチ四方くらいのラッピングされた箱を渡してくれた。

「…え…うそ…マジで？」

「大マジ。」

「うっわ、カルロ抜け駆け！ずりぃ！」

「まぁコイツならあり得ることだろ。」

成宮君と白河君がそれぞれの呟きを漏らす中、私は神谷君からそのプレゼントを受け取った。
…逆バレンタインとか…初めてだ…。

「えと…あ、ありがと…」

「気に入ってくれるといいんだけどよ…」

珍しく頬を赤らめながら神谷君が照れ臭そうに笑い、なんだか妙にドキマギしてしまう。

「開けてもいい？」

「目の前で開けられるのはちょっと恥ずいけど…まぁいいぜ。」

何だろうなぁ？
どうも食べ物系じゃないみたいなんだよねー。

そう思いながら、私がそっとラッピングの包みを開いている時、白河君が眉をひそめていたんだけど…当然私はそれに気付いていなかった。

中から現れた白い箱の蓋に手をかけ、ワクワクしながらその蓋を取る。
成宮君と白河君も中を覗き込んで…

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