【成宮&多田野と『たま』(1)】★下ネタ有(^^; ページ26
コンコン
「はーい。どうぞー。」
日曜日の夕方。
ちょうど着替え終わってロッカーを閉めたところで、ドアがノックされた。
声をかけると、恐る恐る、といった感じでそのドアを開けたのは…
「…す、すみません、失礼します…」
「あれ?多田野君…」
稲実の一年生、多田野君だった。
「えと…あの、鳴さん、来てませんか?」
「成宮君?今日は来てないけど…とりあえず入ったら?」
「あ、すみません…!」
多田野君は慌てて部屋に入ってドアを閉めたものの、その場でモジモジしている。
「成宮君、またいなくなったの?」
「は、はい…。今日は俺がロードワークについてきたんですけど、途中で目を離した隙にいなくなっちゃって…」
と、多田野君がシュンとしてため息をついた時。
バッタアアァァン!!
「Aさーん!!ごめんね遅くなっ………げ、なんで樹が…」
いつも通りドアを全開にして成宮君が入ってきたけど、多田野君に気付いて顔をしかめる。
「やっぱりここに来ましたね、鳴さん!」
「ちょっとー!先回りとか趣味悪すぎー!」
「何言ってんですか!ロードワークの途中でしょ!帰りますよ!」
そう言って多田野君がズイッと成宮君に詰め寄った時…
パシンッ
という、乾いた木が割れるような、大きいとも小さいとも言えない音が部屋に響いた。
「…な、何ですか、今の…」
「時々聞こえるんだよねー、あの音。」
キョロキョロと部屋を見回す多田野君に、そこまで気にせずに答えると、成宮君がニヤッと笑った。
「ラップ音だったりしてー。」
「ちょ、やめてよ成宮君…」
と、思わず頬をひくつかせた私は、多田野君の様子がおかしいことに気付いた。
なんだか蒼白い顔で目を見開いて、せわしなく視線を動かしている。
そんな多田野君に、成宮君も気付いたみたいだった。
「あれ?樹?どした?」
「べ、べべ別に、どうもしません…!」
…いや、明らかに動揺してるよね…。
「…もしかして…多田野君、こういう系の話苦手?」
ストレートに聞いてみたら、多田野君はさらに目を見張って息を飲んでいた。
あ…図星なんだ…。
「…い、いえ…だ、大丈夫で、す…」
「…えと…顔、真っ青だけど…」
苦笑いしながら言うと、成宮君がため息をつきながら言った。
「お前さぁ、それでも男?ちゃんとタマついてんの?」
…はい?
急に耳に飛び込んできたある単語に固まっていると、多田野君がハッと我に返った。
【成宮&多田野と『たま』(2)】★→←《番外編》【倉持洋一と買い出し】
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雪星(プロフ) - 椰子の実さん» 椰子の実さん、コメントありがとうございます!大好きと言ってもらえるだけで嬉しいのに、頻繁に読んでくださっているとは…!元々自分の息抜きで始めたある意味バカバカしい短編集ですが(^^;楽しんで書いてますので、また読んでやってくださいっ(≧▽≦) (2016年9月11日 22時) (レス) id: 1f6d2a7be2 (このIDを非表示/違反報告)
椰子の実 - このシリーズが本当に大好きで大好きで、ほぼ毎日読んでる感あります(笑) (2016年9月11日 20時) (レス) id: 5b93e46beb (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - 抹茶さん» 抹茶さん、コメありがとうございます!夢主は、制服の時は基本的に短パン装着してる設定です(^^;すぐ足が出る自覚があるので…(^^;たまに忘れてたりして、倉持や白河君がその場面に遭遇してラッキースケベが発動してます(^^; (2016年4月6日 23時) (レス) id: 1f6d2a7be2 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - この作品とっても面白いです(^^♪後、前々からずっと気になってた事があるんですが夢主ってよく回し蹴り?してますよね、この時パンツ丸見えになってないんですか?もし、見えてたら倉持達は見て見ぬふりをしているのですか? (2016年4月4日 23時) (レス) id: 301a2e1b49 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - あおあおさん» あおあおさん、はじめまして!コメありがとうございます!有り難いお言葉、嬉しいやら恥ずかしいやら…(≧▽≦)なるべく早く続編公開できるように頑張りますので、少々お待ちください(>_<) (2016年4月2日 22時) (レス) id: 1f6d2a7be2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪星 | 作成日時:2016年1月27日 19時