【御幸&クリスと事故(2)】★ ページ23
一気にパニックに陥って口をパクパクさせていると、御幸がゆっくりと立ち上がった。
「…Aさん?」
「どどどうしよう…!」
「おい…A?」
「こ、このままじゃ、御幸の将来の家族計画を台無しに…!」
頭を抱えてわなわな震えている私を見つめて、御幸とクリスは二人して目を見合わせたあと…フッと表情を緩めた。
「…じゃあ、責任取って治してもらおうかな…」
「せせせ責任!?」
再び私に向き直った御幸の言葉に、思わず目を見張る。
「…まぁ、Aに悪意がなかったのはわかるが…心情的に俺は御幸の応援に回ろう。」
「え!?どういうこと!?」
「あのですね、Aさん。」
ずいっ、と顔を近付けて、御幸が私の顔を覗き込んできた。
「こういう時は、優しく撫でながら痛いの痛いの飛んでいけー、って言ってもらえると治るんです。」
「ぶっ!」
「そ、そうなの?…でも、今クリスが吹き出し…」
「いや、気のせいだ。そういう話もある。」
「ほらほら、早く。」
「な、撫でるって…ど、どこ、を…?」
「そりゃアソコですよ。ア・ソ・コ♪」
「あそ…!」
う…嘘でしょ!?
いや、そういうもんなの!?
私が知らないだけ!?
で、でも…!
ボボボッと、ますます顔が熱くなってくる。
頭も混乱して上手く回らないし、恥ずかしすぎてなんか涙も出てきて…
「…御幸ぃ…」
私はぐるぐるした頭のまま、涙目で御幸を見上げた。
「やっぱそれ…やらなきゃ、ダメぇ?」
真っ赤な顔で恐る恐る聞くと、御幸は目を見張って…ガバッ、と私に背中を向けた。
「…いや…もう、大丈夫、です。」
「…え?」
「すみません、急用思い出したんで、今日はこれで…!」
そう言って御幸はタッと走って出ていった。
いきなりの展開についていけず、ポカン
としたままクリスに視線を向けると、片手で口を覆ったまま、珍しく目を泳がせてる。
「…クリス…?なんか…顔赤い…?」
「すまん、俺も用事が…」
そう言うと、御幸に続いてクリスも足早に出ていき…部屋に残された私は、呆然としたまま二人が出ていったドアを見つめていた。
* * *
「…御幸…」
「…あ…クリス先輩…すみません…」
「…カウンター喰らったな…」
「…頭を撫でるんだよどこだと思ったの、って…言おうと思ってたんですけど…」
「…あんな顔をされるとはな…」
「…なんか返り討ちにあった気分ですよ…」
「…まぁ、確かにアレはな…」
「「はああぁぁぁ…」」
【沢村栄純と伝言】→←【御幸&クリスと事故(1)】★下ネタ有(^^;
799人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪星(プロフ) - 椰子の実さん» 椰子の実さん、コメントありがとうございます!大好きと言ってもらえるだけで嬉しいのに、頻繁に読んでくださっているとは…!元々自分の息抜きで始めたある意味バカバカしい短編集ですが(^^;楽しんで書いてますので、また読んでやってくださいっ(≧▽≦) (2016年9月11日 22時) (レス) id: 1f6d2a7be2 (このIDを非表示/違反報告)
椰子の実 - このシリーズが本当に大好きで大好きで、ほぼ毎日読んでる感あります(笑) (2016年9月11日 20時) (レス) id: 5b93e46beb (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - 抹茶さん» 抹茶さん、コメありがとうございます!夢主は、制服の時は基本的に短パン装着してる設定です(^^;すぐ足が出る自覚があるので…(^^;たまに忘れてたりして、倉持や白河君がその場面に遭遇してラッキースケベが発動してます(^^; (2016年4月6日 23時) (レス) id: 1f6d2a7be2 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - この作品とっても面白いです(^^♪後、前々からずっと気になってた事があるんですが夢主ってよく回し蹴り?してますよね、この時パンツ丸見えになってないんですか?もし、見えてたら倉持達は見て見ぬふりをしているのですか? (2016年4月4日 23時) (レス) id: 301a2e1b49 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - あおあおさん» あおあおさん、はじめまして!コメありがとうございます!有り難いお言葉、嬉しいやら恥ずかしいやら…(≧▽≦)なるべく早く続編公開できるように頑張りますので、少々お待ちください(>_<) (2016年4月2日 22時) (レス) id: 1f6d2a7be2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪星 | 作成日時:2016年1月27日 19時