【稲実メンバーの場合・参(10)】★ ページ11
※なぜかプロに行ったはずの雅さんが登場しますが気にしないでください←
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「ちょ、ちょっとカルロスさんっ!月原さんの前でなんてことを…っていうかもう帰りますよ!ここだろうと思って迎えに来たんです!」
ここに来た目的を思い出したらしい多田野君が言うと、成宮君がまた頬を膨らませた。
「え〜?やだー。俺まだ帰らないからねー。」
「鳴さんっ!」
「俺もお嬢に冷たい目で罵倒してもらうまでは帰れねぇな。」
「おいコラ。」
「カルロスさんまで…!」
「そもそもお前にこの二人を連れて帰るなんて芸当ができるわけがない。」
「あの、白河さん!冷静に言ってないで手伝ってくださいよ〜!」
…と、多田野君が弱気な声を上げ、私が本気で帰ろうかと深々とため息をついた時。
ギイィッ、とドアが開き…そこには、眉間に皺を寄せ、青筋を浮かべた原田君が腕組みをしながら立っていた。
「あーあ…雅さん来ちゃったよ…」
それを見て多田野君は目を輝かせ、成宮君は残念そうな顔をし、神谷君は原田君から顔を逸らし、白河君は小さく息をついていた。
「…テメェら…ここで何やってやがる…」
半端ない迫力の原田君に、二年生三人は居座るのを諦めたらしく、すごすごと下着を箱に仕舞う。
「…月原…本っ当にすまん…」
「あ、いや…だ、大丈夫…だから…」
苦笑いを浮かべてそう言うと、原田君はすまなそうな顔でもう一度私を見たあと、キッと二年生達を睨み付けた。
「…帰るぞ。」
「はぁい…じゃあAさん、また来るからねー!」
「…迷惑かけたな、月原…」
「すみませんっ、ほんと色々すみません!」
「…稲実のキャッチャーは苦労が絶えないね…」
多少引きつった笑いを浮かべたあと、私は「あ」と思い出した。
もうついでだしね…。
「…じゃあ、そんな二人に心ばかりの義理チョコプレゼント。はい。」
そう言って渡すと、二人とも驚いたように目を見張っていた。
「…すまんな…有り難く貰っておく…」
ほんのりと頬を赤く染め、視線を泳がせながら原田君が言い、
「あ、ありがとうございます…!」
なぜか目を潤ませながら多田野君が言ってくれた。
「…言っとくけどそれ義理だからねー。本命は俺が貰ったんだからー。」
「成宮君しつこい!みんな義理だから!」
「帰るぞ、鳴!…月原、またな。」
「お騒がせしました!」
こうして。
稲実メンバーは元キャプテンに引き連れられて帰っていった…。
(インドアガール様リク)
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雪星(プロフ) - 椰子の実さん» 椰子の実さん、コメントありがとうございます!大好きと言ってもらえるだけで嬉しいのに、頻繁に読んでくださっているとは…!元々自分の息抜きで始めたある意味バカバカしい短編集ですが(^^;楽しんで書いてますので、また読んでやってくださいっ(≧▽≦) (2016年9月11日 22時) (レス) id: 1f6d2a7be2 (このIDを非表示/違反報告)
椰子の実 - このシリーズが本当に大好きで大好きで、ほぼ毎日読んでる感あります(笑) (2016年9月11日 20時) (レス) id: 5b93e46beb (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - 抹茶さん» 抹茶さん、コメありがとうございます!夢主は、制服の時は基本的に短パン装着してる設定です(^^;すぐ足が出る自覚があるので…(^^;たまに忘れてたりして、倉持や白河君がその場面に遭遇してラッキースケベが発動してます(^^; (2016年4月6日 23時) (レス) id: 1f6d2a7be2 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - この作品とっても面白いです(^^♪後、前々からずっと気になってた事があるんですが夢主ってよく回し蹴り?してますよね、この時パンツ丸見えになってないんですか?もし、見えてたら倉持達は見て見ぬふりをしているのですか? (2016年4月4日 23時) (レス) id: 301a2e1b49 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - あおあおさん» あおあおさん、はじめまして!コメありがとうございます!有り難いお言葉、嬉しいやら恥ずかしいやら…(≧▽≦)なるべく早く続編公開できるように頑張りますので、少々お待ちください(>_<) (2016年4月2日 22時) (レス) id: 1f6d2a7be2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪星 | 作成日時:2016年1月27日 19時