1006 *You* ページ6
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A「優しすぎるから、裕翔くんに甘えちゃってるのかもしれない…」
裕翔「んー…だったら俺は嬉しいけど。」
A「嬉しい?…迷惑じゃなくて?」
だってその優しさに漬け込んでるなんて、最低なんじゃないの。
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裕翔「だってそれだけ頼ってもらえてるってことでしょ?」
A「それは、…そうだけど。」
裕翔くんは誰よりも頼り甲斐のある人だし、
これまでにもたくさん数え切れないほど助けてもらったけど。
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裕翔「やまちゃんには言えないこともあるだろうしね。」
見上げたら街灯が裕翔くんの顔を明るくする。
言い表せられないような少し眉尻を下げた表情。
パンプスの先から雫が跳ねる。
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裕翔「何かあった?…って、聞くまでもなさそうだけど。…何かあった?」
濡れた頰は未だ降ってる雨のせい。
睫毛にどちらかわからない水滴が付いた。
A「どうしよう…」
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情けない今にも消えそうなか細い声が喉の奥を通る。
裕翔「え?」
A「信じてるんだよ…でももう、わからない。」
大通りから外れたからかすれ違う人が少なくなった。
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街灯の数も人の話し声も、私たち以外聞こえない。
こんなところで泣いたりしたら、裕翔くんが困っちゃうのに。
A「どこまで信じていいのか…」
裕翔「どこまで、ってそんなの…」
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A「終わりにしたい、…って。」
裕翔「言われたの?」
A「涼介が、言ったの。」
嬉しいことより残酷なことの方が記憶しやすいのかな。
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あんなに楽しい時間を過ごしたのに、その一言だけで一瞬にして真っ暗になるんだから。
ほんとは今すぐにでも声を上げて泣いてしまいたい。
どういう意味だろうってずっと考えてた。
聞きたくないけど、そのうち話してくれるかもしれないって待ってたのに。
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A「今日…見ちゃったんだ。」
ああ、そういうことなんだ。
裕翔「見たって…、」
A「涼介が、女の人といるところ。」
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(名前)ほのか(プロフ) - 何回も読んでしまいました!!続編を読みたいです!続きを書いてもらえたら嬉しいです!! (2018年9月10日 7時) (レス) id: 05b75f334f (このIDを非表示/違反報告)
rooose - すごく面白くて何回も何回も最初から読み直してます(T_T)!番外編など続きが読みたいです(T_T) (2018年6月10日 9時) (レス) id: 27a91521b6 (このIDを非表示/違反報告)
アスパラ - 毎日毎日帰ってきて読むのが楽しみで仕方がなかったです!嫌なことがあっても、この作品を読んでいつもキュンキュンしていて、嫌なことも忘れていました!本当にありがとうございま (2018年4月23日 21時) (レス) id: f7957228ff (このIDを非表示/違反報告)
山田華怜 - すごく面白かったです!! 3日で全部読みました(笑) できれば続編作ってほしいですっ (2018年4月3日 13時) (レス) id: 64fbe7ebd3 (このIDを非表示/違反報告)
のん - できればの話なんですか、式の事とか、新婚生活の話などを読みたいです!続編希望します!! (2018年3月29日 21時) (レス) id: 3788a9712e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/0059_asumin
作成日時:2018年3月11日 10時