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もちろん私が呟いたその名前は涼介に届くはずがなくて。


数メートル離れた私には気づくことなく消えていく。


誰だろう…見たことがない女性だった。


仲、良さげだったな。なんて一瞬しか見ていないのに自分の頭で好き勝手に加工されて再生される。

































だって、今は勤務時間内だし、接待かもしれない。


でも…もし、…


A「…っ、」


余計なことは考えるのはやめよう!と頭をふるふると横に振った。

































「え、どうしたの?」


邪念を飛ばすように思いっきり頭を振ると戻ってきた先輩が心配そうな顔をされた。


A「なんでもないですっ!戻りましょう!」


「うん?」

































会社に戻って自分のデスクに座った。


…こんな予定じゃなかったのに。


違う、そんなんじゃない。


わかってても一度インプットされたその()は簡単に忘れられないし消えてくれない。

































今日この後、涼介と顔を合わせたら平然としていられるかな…。


何事もなかったようにできる自信が…


そう考え始めたら帰りたくなくて、今日の分の仕事はとっくに終わったのに、


先輩の溜まってると言っていた仕事を手伝った。

































「ごめんねー。助かっちゃった!よかったの?」


A「いえ、…暇だったので。」


「そう?でも、雨降りそうなのに。」


先輩のデスクに終わった仕事を渡しに行ったら窓の外が漆黒だった。

































A「ほんとに雨降りそう…」


今朝は快晴だったから傘なんて折り畳みすら持っていなかった。


真っ暗な空を見上げたら今にも降り出しそうだし。


心なしか湿気が多い気がして雨の匂いがする。

































急いで帰り支度をしてオフィスを後にした。


社員証を鞄にしまいこんで、会社の外へ出ると、一足遅かったのかポツポツと地面に斑点模様を作っていた。


A「最悪…」


今更戻るのも面倒だし、このまま駅まで走ろうと鞄を抱えた。

































駅まで10分ほどなのにその間に頻りに降ってくる雨が強くなる。


肌を打ち付ける雨が痛い。


道路を走る車は遠慮なしに水溜りを跳ねさせた。


今日は…ついてなさすぎる。





1004→←1002 *You*



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設定タグ:山田涼介 , 中島裕翔 , Hey!Say!JUMP   
作品ジャンル:恋愛
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(名前)ほのか(プロフ) - 何回も読んでしまいました!!続編を読みたいです!続きを書いてもらえたら嬉しいです!! (2018年9月10日 7時) (レス) id: 05b75f334f (このIDを非表示/違反報告)
rooose - すごく面白くて何回も何回も最初から読み直してます(T_T)!番外編など続きが読みたいです(T_T) (2018年6月10日 9時) (レス) id: 27a91521b6 (このIDを非表示/違反報告)
アスパラ - 毎日毎日帰ってきて読むのが楽しみで仕方がなかったです!嫌なことがあっても、この作品を読んでいつもキュンキュンしていて、嫌なことも忘れていました!本当にありがとうございま (2018年4月23日 21時) (レス) id: f7957228ff (このIDを非表示/違反報告)
山田華怜 - すごく面白かったです!! 3日で全部読みました(笑) できれば続編作ってほしいですっ (2018年4月3日 13時) (レス) id: 64fbe7ebd3 (このIDを非表示/違反報告)
のん - できればの話なんですか、式の事とか、新婚生活の話などを読みたいです!続編希望します!! (2018年3月29日 21時) (レス) id: 3788a9712e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/0059_asumin  
作成日時:2018年3月11日 10時

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