登校5日目・学校 ページ5
学校に着くと、いつもより騒がしい校内。
「皆今日は早いね...」
ボソッとラウールくんが呟く。
確かに。
いつものこの時間ならまだ生徒の7割は登校していないだろう。
なのに今日は逆に7割ぐらいの生徒が登校しているように思える。
「なぁ、なんか追加でメール来とるみたいやで」
周りから複数の通知音が聞こえてきたからなのか、スマホを確認したこーじくんが僕らに教えてくれる。
「"S会のお知らせはSWアリーナで伝えることになりました。全校生徒は8:30までにSWアリーナに来るように"だって。」
こーじくんのスマホ画面をみたラウールくんが文章を読み上げる。
「"SWアリーナ"ってあの"SWアリーナ"?!」
こーじくんが驚いた表情でラウールくんをみる。
そんなラウールくんも少し驚いているようだ。
驚くのも無理はないだろう。
"SWアリーナ"というのは、日本でも1.2を争う大きなアリーナである。
一応この学園の敷地内の真隣にあるため、場所的にはそう遠くは無い。
そんなSWアリーナで発表とか...
「結構重要というか、重大な発表でもあるのかな?」
「まーでも、ここの学園の全校生徒の人数を踏まえると、校内で全校生徒を集めて発表する場所なんてないからそうなっただけかもしれないけど...」
僕の発言の後にうーんと考え込んだラウールくん。
しかし彼の言った通り、ここの全校生徒の人数は把握していないがその可能性もゼロではないだろう。
「とりあえず、めぐとも合流して向かうか!」
いつの間にか目黒くんに連絡をとっていたらしいこーじくんがニコニコと僕らに微笑みかけてくる。
「そうだね!」
「とりあえず向かいますか!」
そんな微笑みに僕らも笑顔を返した。
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作者名:塩おにぎり | 作成日時:2023年5月17日 10時