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*02*
今現在、17歳。(正確には知らないから誤差があるかも…)
普通の子は高校に通っている歳だけど、
私は当然、どこにも属さない。
「全く、蘭という嫁がいながらあの男は!」
「まあまあ園子…(笑)」
「……」
通りすがりの、同い年ぐらいの女の子達。
キラキラしていて、楽しそう。
反社会的な私とは、180度住む世界が違う。
『prrr…』
つい感傷に浸っていると、
現実世界へ引き戻すかのように携帯が鳴った。
"
「……」
大也は、私と同じくママに拾われた長男で
ママに対して1番従順な男。
喧嘩も強いから、怒らせると1番怖いのは彼。
「もしもし…」
『今すぐ帰って来い』
「え…?」
『警察がウチに来た』
「……!」
『お前だけ逃げるとか無____』
ツー… ツー…
反射的に電話を切った。
それをゴミ捨て場に放り投げた。
「……天罰」
捕まるのは、時間の問題だと思っていた。
自業自得。
家に帰れば、私も犯罪に加担した1人として逮捕されてしまうだろう。
馬鹿みたいだけど、そっちの方が気楽に思う。
.
.
お母さん、お父さん。
あなた達がくれた一生を、
罪を償うことにしか使えなくてごめんなさい。
.
.
何も出来なくて、ごめんね。
.
.
" Aっ "
先の暗い生活の中で、私が早まらずに済んだのは
令くんが、いてくれたから。
本当のお兄ちゃんみたいに、
優しい声で、私の名前を呼んでくれた。
悪魔のようなあの家の中で、
きっと唯一の支えだった。
それなのに…
『やっぱりおかしいよこんな事!』
『今更善人ぶるなよ(笑)』
1年前、令くんは彼らと対立した。
私の身体を売り物にしようとする大也達に、1人で立ち向かってくれた。
『ああそうだよ…俺達みんな犯罪者だ』
『令くん…』
『何だよ自己完結『俺が捕まれば、話は早いだろ?』
そう。
令くんは、この生活から私を救い出そうとしてくれた。
だけど、
『令…くん?』
ある日、令くんは
『昔からコイツ嫌いだったんだよ…』
『山にでも埋める?』
悪魔のような家族に、殺された。
『いやッ…
いやあぁぁぁぁぁぁぁ!』
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juno108(プロフ) - とっても面白いです!続きがすごく気になります! (2020年5月20日 13時) (レス) id: 73960369a7 (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろかったです。続きが早く読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年2月11日 21時) (レス) id: 70b86fd223 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴこ | 作成日時:2019年1月13日 2時