EP.82 ページ34
あみside
4人で並んで校門を出る
この制服を着てこの通学路を通るのも最後かと思ったらやっぱり変な感じ
向井「絶対会おうな?約束やで?」
『分かってるって笑 約束』
全力で寂しそうな康二とはちゃんとゆびきりをして約束
目黒「クリスマスパーティーもするって決めてるしな」
らいむ「そうだったね、まだ先だけど」
『今から行くカフェで計画立てちゃう?』
向井「早すぎや!絶対忘れるで?」
目黒「ナイスツッコミ」
向井「ツッコミ褒められるのが1番恥ずかしいからやめれる?」
気まずそうに下を向いた康二にみんなで笑う
高校3年間、特にこの1年ものすごく早かったな。あっという間だった
「ちょっと、待って、!」
目的地のカフェに向かって歩いてたら後ろからバタバタした足音と私たちを呼び止める声
『っ…!!!』
振り返らなくたって誰かわかる
「待っててくれると思ったのに、4人で先帰っちゃうなんてひどいよ!」
『ごめん、ラウールくん』
声の主はもちろんラウールくん
待ってなかったことについては謝るべきなのかよくわかんないけど、ラウールくんの勢いに負けてとりあえず謝罪
ラウ「体育館の片付け終わってHR終わって、みんなの教室行ったら誰もいなくて、慌てて外出たらほとんど人いなくてさ。もうびっくりしたんだから!」
向井「ラウ、分かった。待ってなくてごめんな?でもとりあえず落ち着きや?」
ゼェゼェ言ってるラウールくん
どんな勢いで走ってきたんだろ、まだ学校からそんなに離れてないけどな
目黒「てかお前、荷物は?」
『確かに』
ラウ「置いてきた」
『、ん?』
さも当たり前のように言ってるけど、単純になんで?
帰るんじゃないの?
ラウ「ねぇ、あみちゃん。」
『…はい』
息を整えたラウールくんが真剣な眼差しを私に向ける
名前を呼ばれるなんて今までも何回もあったはずなのにドキドキして周りにも心臓の音が聞こえてるんじゃないかって気分になる
ラウ「僕と一緒に学校に戻ってくれませんか?一緒に行きたいところがあって…」
ラウールくんは今でも私に何か頼み事をするとき不安そうな顔をする
『もちろん。』
すかさずそう言えばいつもの笑顔に戻って私の手を握る
そして私たちは今きたばかりの道を2人で戻った
798人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
琉衣(プロフ) - 初めまして読ませて頂きました!ハマってしまって何回も読んでます! (2023年1月28日 19時) (レス) @page39 id: d7ec384554 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あすみ | 作成日時:2022年12月8日 21時