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「少なくとも今後あの女と
プライベートで会うことはないし、
偶然会っても関わらない。
あの女がどんな手使ってきても
これからはちゃんと守るし、
気にしなくていいよ」
「あ、ありがとうございます……」
「聞きたいことはそれだけ？」
「……はい。すみません」
頭を下げて謝ると、
広臣さんは目を眇めて口の端を吊り上げた。
大人の男の人らしい余裕ある表情に
なぜかどきどきして、胸が苦しくなる。
それをごまかすように
カップの中身をこくこく飲むと、左手を掴まれた。
びっくりして目を見開くと、
顔を覗き込むように近づけられて逃げたくなる。
「お願いがあるんだけど」
「え……はい、」
「ここで俺と一緒に
ウェディングフォト撮ってくんない？」
「ウェディングフォト？」
「うん。結婚式の前撮りみたいな。
実はじーちゃんに急かされてさ。
一応ジューンブライドにあやかって
来年の6月に式挙げることになってんじゃん？
だから、実際の挙式と季節を合わせるために
来月写真撮っとけって」
「あ、そんなことなら、全然。
がんばります」
こんなによくしてもらってるのに、
私が広臣さんにしてあげられることは全然ない。
それなら、写真を撮られるくらいのことは
がんばろうと思う。
私の答えに満足げに頷いた広臣さんが
「ありがと」と微笑み、手を離す。
温かな手の感触がなくなったことに
少し淋しさを覚えて、慌ててそれを打ち消した。
これではまるで
広臣さんに触ってほしいと思っているみたいだ。
手をつなぐのはどきどきして慣れないと
ずっと思っていたのに。
「この辺のバラが綺麗に咲く時期に合わせて
写真撮ってもらえるようにいろいろ手配するから。
ドレスの試着とか、
何回かこっち来てもらう必要があるんだけど
大丈夫？」
「はい。母にも伝えます」
「よろしく。また細かいことは連絡するわ」
そう言って、広臣さんはまたカップに口をつけた。
くいっとカップを傾けて
ハーブティーを飲む横顔が綺麗で見とれていると、
私の視線に気づいた広臣さんが
はにかむように笑う。
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なつめ(プロフ) - みぃー姉さん» コメントありがとうございます♪楽しく読んでいただけたのならとてもうれしいです！これからは山あり谷ありになる予定ですが最後はハッピーエンドになりますので、最後まで読んでいただければありがたいです♪ (2019年9月13日 22時) (
レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - さこさん» 私も書いていてめっちゃじれったいです笑 特に広臣さん、もっとやっちゃえよー！と思うのですが、そうできないご事情がおありなのです……これからもキュンキュンしていただけるようにがんばりますので、続きを楽しみにお待ちください♪ (2019年9月13日 22時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
みぃー姉(プロフ) - 初めまして。もう夢中になって読んじゃいました。読んでいくうちにキュンキュンがたくさんあってもう最高です。これからの展開がどんな風に主人公ちゃんと臣さんが変わっていくのか楽しみで、続きが気になりますね(*^^*) (2019年9月12日 17時) (レス) id: ec49dee706 (このIDを非表示/違反報告)
さこ(プロフ) - こんばんは！毎回、キュンキュンします！キュンキュンするのですが、なんだかじれったい感じがするのは、私だけでしょうか？主人公ちゃん、自分の気持ちに本当に気づいてないのとか広臣さん、それ本心！？って思っちゃうけど、先が気になってたまりません（≧∇≦） (2019年9月11日 21時) (レス) id: d95e73f21b (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - ユキさん» テレビでの直人さんはヘタレですが実際にはトキメキが止まりそうにないですね(^^) (2019年9月11日 19時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつめ
| 作成日時：2019年7月30日 23時
