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よかったとそうつぶやいた潤は安堵の表情で
小さく息を吐いた
学校へ着いてすぐ目指したのはグラウンドの隅
見上げたその先にはヒヨドリの巣
昨晩の風で巣が落ちてしまっていないか
雨で卵がだめになってしまってないか
この数日 雅紀の事と同様に
ヒヨドリの巣のことも気になっていたのだ
そこへきて昨晩の嵐
どうしても授業が始まる前に
無事を確かめたかった
ひとまず巣の無事は確認できた
卵はどうなのだろうか
あたりをきょろきょろと確かめると
巣の中を覗こうとぴょんと飛んでみた
あと少しのところで中は確認できなかった
それでも気になりぴょんぴょんと跳ねていると
動かないで静かにしててと
突然の背後からの声に思わず着地に失敗し
ぐらりと体が傾いた
それを受け止めたのは雅紀だった
あの時と同じように右手の人差し指で
自分の唇を抑え静かにと潤に促すと
雅紀に支えられたまま二人でしばらく巣を見つめた
程なくすると親鳥が餌をくわえやってきた
巣の中からは幼く甲高い鳴き声と共に
五つの小さなクチバシが現れた
潤はほっと胸をなで下ろした
と同時に急な恥ずかしさが込み上げてきて
くるりと身をかわし
雅紀の胸を両手でグイと押し退けた
潤は何か言い訳をしたくて口を開きかけたが
雅紀は全く気にする様子もなく
また後教室でなんて言い残し爽やかに去って行った
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43(プロフ) - 大変お待たせして申し訳ありませんでした。見捨てることなくページを開いてくださった皆様、ありがとうございました。亀更新が続きますが、完結目指してカーソルはノロノロと進んでいっております。最後までお付き合いいただければ嬉しいです。よろしくお願い致します。 (2021年5月12日 21時) (
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作者名：43 | 作成日時：2021年5月12日 21時
