〃＊ ページ20
最近の雅紀は
智のアパートへ頻繁に出向いていた
いつもは翔と出掛けていたカフェ風にも
一人で出掛けることが多くなった
何かにつけて「さとちゃんがさ……」
という会話が増えた
そして何よりそんな話をする時の雅紀の顔は
とても輝いていた
輝く笑顔
そんな雅紀を翔は望んでいた
ただそれを与えたのが自分ではなかった
そこが悔しいのだ
我ながら安っぽい感情に流されていると
自覚しつつも
抑えきれない自分が情けない
何ムキになってんの？と笑いなが
雅紀はあわてて丁寧に書類に目を通しながら
判を手に取った
「冗談に決まってるだろう？
おれだってちゃんと責任持ってやってるよ
今はおれが社長なんだから……」
ああ 俺はなんてバカなんだ
雅紀の言葉を聞いて一層落ち込む翔
せっかく雅紀の気持ちが上昇しているのに
俺のつまらない感情で
雅紀にこんなことを言わせるなんて
“イマハオレガシャチョウナンダカラ”
翔はさらに深く項垂れた
続く
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43(プロフ) - 大変お待たせして申し訳ありませんでした。見捨てることなくページを開いてくださった皆様、ありがとうございました。亀更新が続きますが、完結目指してカーソルはノロノロと進んでいっております。最後までお付き合いいただければ嬉しいです。よろしくお願い致します。 (2021年5月12日 21時) (
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作者名：43 | 作成日時：2021年5月12日 21時
