第100Q ページ24
青「トラウマって、何?」
真っ直ぐな目を向けられて私は狼狽えた。
思わず運んでいた足が止まる。
緑間が何か言ったの?とかなんて説明しよう・・・とか色々考えたけど、当時のことを思い出すだけで体が震え、言葉は出なかった。
聞いたら、どうってことも無いって思われてしまいそうで怖いのか
けれど、まだ小学生だった私には相当堪えるもので今でも忘れられなくなるほど衝撃的な出来事だった。
ドックンドックンと自分の鼓動が大きくなっていく、上手く息もできない。
青「A?大丈夫か?」
明らかに様子がおかしいのに気づいた青峰が、俯いていた私を覗き込み、そして、驚いたように目を見開いたのだ。
青「お前、顔真っ赤だぞ」
『えっ』
パッ、と顔を上げだと同時に、青峰の手が私の額に触れる。
視線を上にして、もう片方の手で自分の額の温度を確かめ、ぎょっとしたように私を見直した。
青「すっげぇ熱あるじゃんか!!?」
『熱、、?』
そこでようやく自分に熱があることに気がつく。
よく考えたら、雨風に晒された後に夜風にあたったし、大会で少し疲れていたし、最近忙しく寝不足だった。
息切れも動悸もそのせい、、、?
分かったら、なんだかクラクラしてきた・・・
青「A、家どこ?おぶってく。」
『だっ、大丈夫だよ、このくらい。すぐそこだし・・・』
青「良くねぇよ。今だってフラフラしてんじゃねぇか」
言われた通り正直しんどい
なんで体調の変化に気づかなかったんだろ、、
昔のことを思い出したからだと思い込んでいたからだろうか。
目の前で、私に背をむけ片足を地面に着いた青峰が、乗るように促してくる。
私は、その背中を見つめ、なにか言い訳を考えたけど、どれも強がった言葉にしか聞こえない。
為す術なく私は青峰に甘えることにしたのだ。
私が背中に乗ると、ひょぃっと立ち上がった青峰は、規則正しい足取りで進んでいく。
暖かいのとそのリズムが心地よくて、だんだん眠くなってきた私は、青峰の肩に顔を沈める。
そこで、ふと思い出した
『・・・今日、親いないんだった・・・』
青「・・・はっ?」
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涸萌佳雨(プロフ) - ミオさん» コメントありがとうございます(՞ . .՞) 近日公開ですので、今しばらくお待ちください!話の内容をどこまでにするかで題名を検討中なのです(*´ `*) 早く皆様に公開できるように頑張りますね! (2022年11月23日 11時) (レス) id: 2f583b5d8c (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - パスワードってなんですか( ; ; ) (2022年11月22日 22時) (レス) @page36 id: 7d809c8ef1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涸萌佳雨 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amemoyiu722/
作成日時:2021年9月23日 19時