学パロ

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カンタside



カ「…あちいな」

ト「そうだな」

カ「…」

ト「…」


変な間があいて、コーヒーをあおる。Aのことと、トミーの彼女の話、聞きたい、けど。


ト「…Aが、喜んでたよ、佐藤先輩とお祭り行けてよかった〜って」


アホみたいに。
それを聞いて、また俺抜きで会った！って思ってそれが顔にでたらしく、トミーに鼻で笑われる。


ト「LINEで。」

カ「…なんだ、」


ほっとしたのも見られてて、もう投げやりになって黙る。
みんなには俺が、トミーは俺に。気を遣う。敵わないから。

ト「なあ、そういえばさ、俺がAに浴衣似合う、っていうのもダメなの？お前」

カ「…なんのこと」


知らん振りをして、宿題のノートをぺらぺらめくる。Aの、柄もわすれたけど、浴衣姿を思い出して、また体がぐっとなる。


ト「…ひひひ、あいつかわいくなったもんなあ」

カ「…さあ、…しらない。」

ト「佐藤先輩は落としたチョコバナナを拾ってくれて、」


カ「もういいから！その話！」


もう帰る、と告げるとトミーは何冊かノートとプリントを指さして、貸してくんね、って言ってもって帰っていった。
帰ってゲームでもしようと思って、歩き出すと、スマホが震える。


A宿題がまったく終わらず困っています。 よかったら、教えてください



トミーとのグループじゃなくて、俺にだけきたので、手伝ってあげようと思う。






『あ、せんぱい、』


げえ。
喉の奥で声をあげるとかびっくり人間みたいなことをして、息を飲んだ。
夏祭り振りのAは、ストライプのノースリーブのシャツワンピースを着て、まるでお嬢様みたい。白い二の腕が眩しい。
女子の成長スピードってなんかこう、時空をゆがめてんの？
俺らの認識だと、もう理解できないんだけど、なんなの。
かわいくなるスピードが追い越し車線の怖い車くらい早い。俺が新幹線じゃないと追い付けないよ。もしくは富士急のあの、なんか早いやつ。
…あーあ、もう、どこ見りゃいいの。


カ「あ、…ひさしぶり」


一番つまんない挨拶をすると、Aは嬉しそうに笑って、頭を下げた。



つづく


まだまだ続きます
まったり更新ですがお付き合いください

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