真夏の白鳥 2 【BTS】

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ジョングクside



「えっ、今の話本当ですか？」
「うん、今日隣の会場にAさんが登壇してるらしいよ」


僕らの授賞式の隣で、Aヌナがいる…！
ぱぁっと心が晴れやかになる
どこかで会えるかもしれない…！



そう思って誰より早く裏口でスタンバっていたら、遠くにネイビーのドレスを着たヌナを発見した



「＿＿＿！」

ハッと息を飲む。


「…きれ、…」



すらりとした身体にあう、すっきりしたラインのドレスで、普段は見えていない華奢な肩が少しだけ覗いている。足元はふわりと揺れて、細かなパールが陽の光で煌めいていた



＿＿＿＿こんなキレイな人…本当にいるんだ…



数々の芸能人を見てきてる筈なのに、なぜヌナを特別に思うのか、なんて。そんなの、好きだから。だし
何よりヌナがあまりにも美しい心の持ち主だからじゃないだろうか




飛び出していきたい気持ちを抑えて、僕もスっとスーツの襟を正す
すると後ろからスタッフさん方の声が聞こえてきて


「わ、あれが噂のAさんかぁ」
「美人だなぁ」
「うちの事務所入りゃ1発でトップモデルだろうに」「いや、今もあの美貌で作品売ってんだからその方がいいんだろ(笑)」
「結局顔かぁ〜！」



なんて。
俺は眉を顰めて振り返る、あ、ちょっと睨んだかも(笑) ヌナの作品の良さは顔は関係ない


いつもみたいに柔らかく花みたいに微笑んで控えめに会釈しながら歩いてるAヌナ

でも、

「…ヌナ…」



ホントはこういうの好きじゃないんだよね、…
ぐっと拳を握りしめたその時



「！」




裏にいる僕とバチッと目が合う
ヌナは驚いたように目を見開いたけど、スっと笑顔になって小さく手を振った


「〜〜‼//」



か、かわ…っ//
ぼわっと顔が熱くなる


だってその笑顔は、周りの観衆に向けるようなものじゃなくて、「ジョングクくん、」と優しく語りかけてくれるような、僕の好きな笑顔だったから



「あー、適わないよ…//」




と、その時「ジョングギ〜！ヤー！そんな前に出て見えちゃうよ！」と後ろに下げられる


「ジンヒョン…！だって、ヌナが！」
「…うん。でもだめだよ。」
「……ヒョンは…Aヌナのこと大事なんですよね」
「……」
「それは同期だからじゃないことはわかりますよ。僕にだって。」
「ヤー、グガ、その話は…「僕は不思議でなりません。誰よりもヌナに近いのに、何をそんなに怖がってるんです」…!!」


ヒョンは悲しげに微笑んで「ごめん、」と一言言った

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