scene.67 ページ18
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ジンside
ぶわっ!!!と風が吹き付ける
ホソクが「ひぃいい」とあまりの高さに体を縮こませ、マンネとテヒョンはきゃっきゃとはしゃいでいる
「今度は『灯台』……(笑)」
無人島の次は灯台ですか、って思わず笑ってたら、隣にユンギが来て
「メイク殆どされませんでしたね」
「マッサージと最低限の肌整えるくらいで…ヤー、参っちゃうな!また僕のすっぴんの素晴らしさが世の中に知れ渡って…「そうじゃなくて」ちょ、ユンギ〜〜!」
「……これ、全部Aさん指定でしょ。」
「…なんでそれを僕に尋ねるの?」
「深い意味はありません。ヒョンならすぐわかるかと思って。」
ただそれだけです、と言って去っていく
安物の白いTシャツが、海風ではためいた。
「___わかってるよ、…(笑)」
普段僕らがどれ程様々なものに助けられて輝いているのか。メイク、煌びやかな衣装、ブランド物の靴にピアス。指輪。
誰もが簡単に身につけられやしないものたち
それらを取っ払うように進言したのは間違いなく
「A……。」
「今度は灯台とはまた面白いですね」
「おっ、わっ!RM!! いきなり現れないで!」
「この前Aさんの長編映画観たんですよ。最高でしたよ、ヒョンは見ました?」
「…うん。見たよ」
そんなの、すぐに見た。
「やはり凄いですね。あの世界観。そんな凄い方に僕ら、撮ってもらえるんですね」
「ヤー、君が見つけてきたんだよ!?何言ってるの!(笑)」
「感謝してくださいよ」
「ひゃい!?」
「もう一度、自分の気持ちにきちんと向き合うきっかけになったんでしょう?偶然にしては、僕はかなりいい仕事をしたと思ってますけど?(笑)」
パンパン、とナムジュンが肩を叩いて
「Good luck」
そう言い残して離れていった
「いや、グッドラックじゃないから!ねぇ!なんかみんな…!どうして…!僕は…僕は今更___」
グガが想いを寄せてることも知ってる。きっとユンギも気に入ってる。でも僕は2人に勝る何をも持ってないし、彼女にアピールするテクニックだってひとつも知らない
「ダメなんだよ…」
ダメなんだよ。僕なんかが、彼女の人生に割って入ろうなんて…
くっと拳を握りしめたその時、ふわりと懐かしい香りが香って
「!」
「ふふ、ソクジンくんおはよう」
「な、え、!?」
「…ソクジンくん覚えてる?シベリアの湖に行った時のこと」
「勿論、」
「……そっか、よかった、(笑)」
じゃあね、
「えっ!?それだけ!?」
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mila.(プロフ) - xts9cp5sUjUGJbjさん» 感想ありがとうございます。私も実はこの作品が気に入ってるんです笑 この作品を愛読してくださり、ありがとうございました! (2021年10月5日 17時) (レス) id: 1554483eb9 (このIDを非表示/違反報告)
xts9cp5sUjUGJbj(プロフ) - とても…とても綺麗なお話でした。作者様の言葉選びなどがとても魅力的で、物語に吸い込まれるようでした。とても素敵な作品に出会えて幸せです。これからも応援してます、 (2021年10月1日 2時) (レス) @page50 id: a176559be4 (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - ももさん» ももさん、嬉しいコメントありがとうございます。「素敵な時間」を提供できたとしたら本当によかったです。これからも一緒にバンタンを応援できたら嬉しいです (2021年9月5日 14時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 美しい文章、と素敵な時間をありがとうございます。 (2021年8月30日 12時) (レス) id: 7a7f3f1d7f (このIDを非表示/違反報告)
mila.(プロフ) - まる汰さん» まる汰さんコメントありがとうございます。書いてから随分経ってもなおこうして読んでもらえて嬉しいです。ジンくんの宝石箱、、美しい表現をありがとうございます。なんだか染み入ります(笑) (2021年6月28日 20時) (レス) id: 488172c492 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mila. | 作成日時:2019年11月29日 12時